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FF13が照らしたPS3の未来(2ページ目)

PlayStation3最大のキラータイトル、ファイナルファンタジー13(以下FF13)がいよいよ発売されました。初週発売本数は150万本と、好スタート。しかも、FF13はPS3本体をかなり牽引している模様です。

田下 広夢

執筆者:田下 広夢

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2009年秋以降を牽引したFF13

累計ではまだまだWiiが倍以上の差をつけていますが、2009年秋はPS3が圧倒的な勢いを見せました。FF13の発売週のPS3の販売台数は約24万台。PS3発売以来、過去最高の数字です。間違いなくFF13がハードを牽引していますね。しかし、FF13がハードを牽引している傾向は、もう少しさかのぼってみることができます。

というのも、PS3が新型になって、1万円の値下げが行われた2009年9月3日以降、PS3は非常に好調だったんです。どのくらい好調であるかというと、2009年9月~11月の期間の売上で言えば、PS3が60万台強、Wiiが30万台強なので、2倍近い差をつけて据え置きゲームハードの売上トップを走っています。この間、負けじとWiiも5,000円の値下げを行っていますが、PS3の猛追を振り切るような効果は現れていません。

もっと言えば、Xbox360 エリートだって、1万円の値下げをしているんです。しかし、残念ながら値下げの効果はほとんど確認できず、この期間のPS3の売上と比較して10分の1以下という結果に終わっています。

FF13によって存在感を増したPS3

Xbox 360は値下げするも、週の販売台数が1万台に届かない、という状況。ハイエンドマシンの市場を完全にPS3に奪われています。
値下げや、ハードの機能強化は普及を進めるカンフル剤になりますが、それはあくまでコンテンツとセットで成立する話です。欲しいソフトがなければ、いくらハードが安くなっても買う人はあまり増えません。Xbox360 エリートがPS3と同等の値下げをしながら、あまりに大きな差がついてしまったことは、キラータイトルの不足に原因があると思われます。

そういう意味でPS3が2009年後半において躍進した最大の要因がFF13であることは疑いようもありません。今まで、PS3というハードは、ポテンシャルを持ちながらも、それがお客さんに伝わりにくい商品でした。凄い性能や、たくさんの機能があっても、それをお客さんに説明して理解して貰うのはとても難しいことです。色々いい所はあるけど、なにか1つ、これがあるからPS3が欲しいという強烈なポイントを打ち出せずにいた状態です。

しかし、FF13の登場でPS3を購入する目的は大変明確になりました。ファミコン時代から続き誰もが知るシリーズであり、数年に1度しかでないあの超大作本編をPS3で遊びたい、ということですね。今までPS2やWiiしか持っていなかった人も、PS3で遊ぶ新しいFFはさぞかし凄いことになっているだろうと期待して買うわけです。

PS3が発売前からあたためてきたキラータイトルが今まさに花開きました。この機を逃す手はありません。
PS3とWiiの図
Xbox 360とPSP goの図
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