iPodの生みの親がゲームを語る
笑顔がキュートなイング氏。インタビューはアップルストア銀座店の5階で行われました。 |
彼が来日して、おそらくは超多忙を極めるであろう中、わざわざゲーム系メディアにiPod touchとそのゲームについて語るということは、それだけでアップルがゲームビジネスに対してかなり本気で取り組んでいることが伺えます。今盛んにCMでゲームをプッシュしているのも、おそらくはその一環なのでしょう。というわけで、アップルが描くゲームの未来、もたらそうとしているイノベーションとは何なのかを聞いてきました。
iPodの横にDSとPSPを並べる意味
DSとPSPにiPod touchが競合する、そんなことが起こりうるのかもしれません |
イング氏:これで、いかにiPod touchが小さくて、持ち運びに優れているかということが分かると思います。この大きな8.5インチのディスプレイ、マルチタッチで操作できるインターフェース。そして8.5mの極薄の筐体の中に音楽やビデオ、ゲームを入れて持ち運ぶことができるのです。
言われてみれば、確かにiPod touchは携帯ゲーム機として考えると、超小型であるといえます。何しろ手のひらに収まるサイズですから。しかし、それ以上に注目すべきは、比較対象としてDSやPSPといったゲームハードを選んでいることかもしれません。つまり、ゲームも一応できるミュージックプレイヤーとしてではなく、ゲームに特化したハードと比べても、iPod touchは優れているとアピールしているわけです。
イング氏:iPod touchには加速度センサーも入っていまして、マルチタッチと加速度センサーで今までのポータブルゲーム機ではできなかったような操作が可能になっています。
ゲームユーザーに分かりやすく言うなら、DSのタッチパネルが2点同時に感知することができるようになり、かつ、Wiiリモコンのように傾けたり、振ったりして遊べるようになったもの、という感じでしょうか。
iPod touchは、ゲームハードとしても、完成度が高く、かつ今までにないものであるようです。しかし、iPod touchがゲーム業界に与える革新の最も大きい要素は、ハードウェアの機能ではありませんでした。