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500円のマリオと2,000円のマリオ(3ページ目)

500円のスーパーマリオブラザーズと2,000円のスーパーマリオブラザーズ、4倍もの開きがあるのはいったいどうして? ゲームの価格を紐解いていくと、色んなことが分かるんです。

田下 広夢

執筆者:田下 広夢

ゲーム業界ニュースガイド


説得力のある値段

オンライン対戦の図
オンライン対戦などのサービスについても、いくらが適正な価格なのか、まだまだ議論の余地がありそうです
商品の値段のつけかたには、大きく3つあります。ひとつは相場によるもの。魚や野菜などの生鮮食料品は、相場で値段がきまりますね。どのくらい出荷されて、どのくらい食べる人がいるのか、というバランスです。もうひとつは、原価から積み上げて計算するもの。生鮮食料品は相場ですが、それを加工してレストランに出すとなると、大体原価の3倍強という値段のつけられかたが多くなります。そして最後のひとつ、数字の論理ではなく、お客さんの価値観で決められるもの。洋服などは、カワイイもの、カッコイイものが価値が高いわけで、必ずしも原価と値段が比例しません。

ゲーム業界はその歴史の中で、ハードやソフトの価格というものをある程度の枠内に安定させてきました。ですが、本質的には3つ目、お客さんの価値観で値段が決まると言ってよいでしょう。

このことは、まだ手探り状態である、オンラインでのビジネスで良く分かります。過去のゲームのダウンロード販売はいくらが適正なのか、キャラクターの追加衣装は、新しいステージの追加は。需要と供給のバランスでもなく、開発費でもなく、やはりユーザーが納得して払える値段であるかというところが焦点になります。開発費高騰の中、オンラインでのダウンロード販売などの新しいビジネスでユーザーに対して説得力のあるコンテンツと価格を作り上げることは、今後非常に重要になってくるのかもしれませんね。

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