実は100万本に届いていないMGSシリーズ
MGS4と同じく独占のキラータイトルであるFF13。前作にあたるFF12の売り上げ実績は貫禄のダブルミリオン超 |
この数を多いと見るか、少ないと見るかですが、個人的には非常に大きな数字を残していると考えます。何しろ戦争を題材にしたゲームというもの自体がことごとく日本では売れていません。そんな中でミリオン近い数字を安定して残しているのは、やはり他のゲームではなかなか味わえない独自のゲーム性、高い完成度がユーザーにきちんと評価されているのだと考えるべきでしょう。
ただし、PS3のキラータイトルとして十分かと言われれば話は別です。今まで真三国無双やみんなのGOLFなど、PS2で100万本以上の販売実績を持つタイトルの続編がPS3で発売されていますが、軒並み20万本~40万本弱の販売に留まっています。そういった状況の中、100万本に届いたことのないMGSシリーズがキラータイトルとしての看板を背負わされるのは、少々荷が重いようにも感じます。
複雑な操作と難解なゲーム
ファン待望のシリーズ最新作ですが、果たしてPS3の劣勢を覆すことはできるのでしょうか |
また、他にあまり例のないかくれんぼのゲーム性は、新しくプレイする人にとっては、とても難解なものです。普通のゲームのつもりで自由に歩くと、それだけであっと言う間に敵兵に見つかり、取り囲まれ、ゲームオーバーになってしまいます。様々なアクションを駆使して、物陰に潜みながら、敵の注意をそらしながら前に進むコツを覚えるまでは、何が何やらサッパリ分からないかもしれません。
これだけの敷居の高さがありながら、なおかつ80万本も売ってしまうのは逆に見事だと感心させられるのですが、それだけに新規層を取り込んで大きく普及させるというのは難しいタイトルであるとも思うわけです。MGS愛好家は、PS3を買ってでもシリーズ最新作を楽しみたいと思うかもしれません。その意味では、ある程度の本体牽引効果は期待できますが、MGS4がきっかけで広いユーザー層に普及するというのはちょっと考えにくいところです。
そう考えると、MGS4をキラータイトルとして扱う状況自体に疑問が出てきます。