PS3 従来型に新機能を追加したシックスアクシス
真ん中についたPSボタンも大きな変更点です。このボタンで本体メニューを呼び出したりすることができます |
シックスは6ですね、アクシスは軸、つまりシックスアクシスは6軸という意味になり、これは新機能の6軸検出システムをさしています。6軸検出システムというのは、簡単に言うとコントローラーの傾きや回転を感知することの出来る仕組みです。例えば飛行機を操縦するゲームをやっているとして、コントローラーを右側に傾けると機体も右側に傾き、回転させれば飛行機も旋回する、というような代物です。画面を直接ポインティングするようなことはできないものの、Wiiリモコンの機能に似ていますね。
6軸検出システムの6というのは、まず左右の傾き、前後の傾き、そして左右の振り、これらはコントローラーがどういう姿勢になっているかを感知します。これで3軸ですね。それから残り3軸は加速度の情報を得る為のもので、先ほど説明したように、縦、横、奥の3方向の加速度を読み取って、コントローラーの動きを認識します、これで合計6軸ということですね。
振動機能が無くなった理由
名前がシックスアクシスになった理由はもうひとつあると言われています。正確には、名前がシックスアクシスになった理由というよりは、デュアルショックでなくなった理由といった方が正しいでしょうか。そう、デュアルショックという名前の由来であると言われる、振動機能がシックスアクシスにはついていないのです。振動機能をはずした理由として、SCEは6軸検出システムと干渉する為であると発表しています。つまり、振動した時、その動きを6軸検出システムが認識してしまって誤動作するというのです。しかし、それだけで振動機能をはずすでしょうか? どうやらここにはもうひとつ理由があるようなんです。
ゲームに使われている振動機能というのは、特許を持っている会社があるんですね。アメリカにあるImmersion(以下イマージョン)という会社が特許を持っていまして、SCEはその特許を無断で使用したとして、訴えられているんです。イマージョンは2002年から訴えを起こしていまして、2006年3月14日にはカリフォルニア州オークランド連邦地裁がSCEに対し初代PSとPS2の両ハード、それから2つのコントローラー、これはデュアルショックとデュアルショック2ですね、さらには47のゲームソフトについて、販売差し止めと約96億円の損害賠償金を命じています。
SCEは判決を不服として差し止め命令の執行停止を要求していますが、この件は解決していません。この状態でPS3に振動機能を載せるということは非常にリスクが高い、というのは誰の目にも明らかですし、ここがホンネと言う部分もあるのではないでしょうか。振動機能は無ければゲームができないという程のものではないにしても、臨場感を演出するのには非常に重要な機能です。是非問題を解決し、PS3のシックスアクシスにも振動機能を搭載させて欲しいところですね。
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最後はXbox360、今までのゲームの歴史を辿るようなコントローラーです。