モーションコントローラそろい踏み

もはや次世代ゲーム機にモーションコントローラは不可欠?
今年も多くの新発表が相次いだE3。
ソニーコンピュータエンタテインメント(以下SCE)にとってはPSP go、『ファイナルファンタジーXIV』などの発表が大きな目玉となった。そしてもうひとつ、印象的だったのはマイクロソフト(以下MS)とSCEがそろって新しいタイプのコントローラを発表したことだ。

ゲーム機と人を繋ぐインターフェースをマン・マシン・インターフェース(以下MMI)と呼ぶ。
これがパソコンならマウスとキーボードであり、PS3ならデュアルショック3、WiiならWiiリモコンとなる。
基本的にはゲーム機それぞれに最初から付属するコントローラが、そのゲーム機の標準的なMMIとなるわけだが、Wiiがこの革新的なコントローラを採用したことは、ゲーム業界にとって大きな驚きをもって迎えられた。

筆者が知る限り、Wiiの発売当初は(筆者も含め)体感系コントローラに懐疑的な印象を持つものが多かったように思う。「たぶん広く受け入れられるだろうが、現在の操作体系をリプレイスするほどではない」という程度の認識だったのではないだろうか。

また、特にゲーム系ライターにとっては、一種難しいハードルが設定されたようなものだった。
何せそれまでのゲーム機は性能と機能で善し悪しが説明できた。
美しいグラフィック、ネット対応、ストレスのない操作、豪華な演出。
そういった情報を扱っていたライター陣は、新しい操作系を提示されることによって、「体を使った楽しさ」を解説する必要に迫られた。
ゲームが、スペックで語れなくなったのだ。

Wiiは彗星のように現れ、ゲーム市場を席巻した。
PS2よりも早いペースで普及し、全世界で最も売れるゲーム機の地位を築きあげた。
もちろんSCEもMSも黙ってはいない。
それぞれのユーザー層にあったコアゲーマー向けのゲーム、特に海外では一人視点シューティング(FPS)を中心に一定の支持を得ることに成功している。

しかし、Wiiが開拓したライトユーザー層の取りこぼしが多いことは明白で、何らかの手を打たなければならないことは誰もが認識していた。
そのひとつの答えになるのがE3の発表となる。
E3でSCEはカメラとスティック状のコントローラを利用したソリューションを用意した。
そしてMSはコントローラすら使わずに画像認識だけで操作を可能にする『プロジェクト Natal』を紹介した。

今回はそれぞれの優劣は問わない。
だが、そのどちらも大切なものが欠けていたのではないだろうか。