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『白騎士物語』で王道RPGを考える

30万本を売り上げた『白騎士物語』。いわゆる王道RPGだが、その出来栄えは?

山道 健介

執筆者:山道 健介

プレイステーションガイド

『白騎士物語 -古の記憶ー』
PS3にはRPGが少ない。
先にXbox360で発売された『エンチャントアーム』や『ショパンの夢』などが移植されているが、オリジナルRPGは壊滅的な状況である。
筆者としては『フォークスソウル』を強く推したいが、あまりに独特の内容とアクション性の強さから、RPGファンにオススメする作品としてはやや気が引ける。
また『オブリビオン』『フォールアウト3』などの海外製RPGもあるが、なかなかアクが強いため手が出せないと言う人も多いだろう。

そんな訳で昨年末に発売された『白騎士物語 ~古の鼓動~(以後白騎士物語)』には純国産RPGとしてかなりの期待がかかっていた。それが30万本と言うヒットに繋がったと言えるだろう。

今回はこの『白騎士物語』をレビューしてみよう。

完全なる王道RPG

変身とオンライン。これだけは覚えて帰ってください。
『白騎士物語』の大きな特徴は二つある。
ひとつは序盤で巨大な戦う甲冑「白騎士」に変身できるという事。
もうひとつはアバターを作成することによって、自分の分身を本編とオンラインモードで活躍させることができるということである。

特に白騎士のくだりは相当ぶっ飛んでいるとは思うが、巨大キャラと巨大モンスターの戦闘以外は意外にコンサバティブな作りとなっている。
システム上もストーリー上もかなり王道を行っていると言っていいだろう。

冒頭からベタな展開でグイグイ進んでいくが、ストーリー展開はあっさり気味。
大作らしい作りなので、余計に王道的なベタさが気になることもある。

全体的に難易度は低い。本編の続きはオンラインモードで楽しんでくれと言う感じだろうか。
しかしながらストーリーは「第一部」的な部分で終わるのがやや物足りない。

続編への期待感を含めての先物買いとなってしまうかもしれないが、PS3では始めての純粋ファンタジーRPGとなるため、世界観が好きな人にはオススメできる。大作感があるのもいい。
ただ、存在感の大きさから「非の打ち所のない大作RPG」を期待すると肩透かしを食らうかも。

ということで忙しい人のために、筆者なりに『白騎士物語』を3行で表現すると

●奇をてらわない展開は安心して楽しめる
●操作性はクセがあり、少々残念なところ
●期待しすぎなければ充分楽しめるが、練りこみ不足も多い

と言ったところ。
ではまず、根本的なシステムを説明しよう。
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