誰もいない館の中を、たった一人で歩き回る。ホラーの原点のようなこういった内容のゲームは、プレイステーションやプレイステーション2のような3D表示に強いゲーム機で多く見られるようになってきました。
今年の夏も『サイレントヒル3』、秋には『零~紅い蝶~』が発売されます。

が、現在ほど3D表示に強くないゲーム機でも同様のゲームは発売され、カルト的な人気を獲得していました。
例えば3DOで発売された『Dの食卓』やメガCD(メガドライブ用のCD-ROM)の『夢見館の物語』がそうです。

特に『夢見館の物語』は「主人公の視点で進む3Dアドベンチャーゲーム」の祖とも呼べる作品で、「迷子になった妹を探して不思議な館に入り込んでしまった少年の物語」と言ったストーリー。凄惨なシーンのあるホラーゲームというわけではありませんが、全編に漂う不思議な雰囲気、少年の視点から見た館の威圧感などがよく表現された名作でした。

主人公の視点から見たゲームは、その世界に入り込んでしまったような錯覚を得ることができます。今回紹介する『ハングリーゴースト』はなんと、「死後の世界」に案内してくれるアドベンチャーゲームです。

なお、特集第一弾の『『恐怖新聞(平成版)怪奇!心霊ファイル』』紹介記事はこちら!


死後の世界を疑似体験!!
このゲームは死後世界を表現しています。プレイヤーが死後の世界でどう行動したかは詳細に分析され、死者が最後に辿り着くという「運命の扉」で、最後の審判が下されます。

まるでテーマパークのアトラクションのような内容のゲームですが、このゲームの最大の特徴はモニターの向こうに形成されたリアルな「実寸大」の死後の世界です。この世界での体験をより生々しく描写するため、他のゲームでは省略されがちな「アイテムを取る瞬間」「扉を開ける瞬間」などを洩らさず表現しています。


そして次に、「ゲーム内での全ての行動が評価される」という点も今までのゲームに見られなかったものです。我々が慣れ親しんできたゲームといえば、鍵のかかった扉には必ず鍵が存在し、壊せそうな壁があれば壊し、邪魔になる動物、怪物などは実力で排除する、というものでした。

つまり従来のゲームは「ゲームをクリアする」ということが至上命題であり、クリアするためであれば何をしても許されたわけです。ところが『ハングリーゴースト』は違います。無駄にアイテムを取りすぎていないか(強欲でないか)、無意味に物を壊していないか(暴力的でないか)などが常に監視されています。


また、ゲームを開始するたびに死後の世界は変化します。そしてプレイヤーの取る行動でも常に内容が変わりつづけ、もっともシンプルな行程で2時間程度、複雑な行程を歩めば15時間もの間さ迷わなければならないかもしれません。

何の気負いも無くあるがままにプレイして最後の審判を受ければ、今まで気がつかなかった本当の自分がわかるかもしれません。

こういった主人公の視点で遊ぶゲームは部屋を真っ暗にしてプレイするのをオススメします。どうぞ、家族や恋人と、或いは一人きりで死後の世界に没頭してください。

『ハングリィゴースト』(ソニー・コンピュータエンタテインメント/発売中/6800円/擬似死後世界体感アドベンチャー)

さて、前回に引き続き今回も加藤のちょっとした不思議体験を。いるはずの無い人を見てしまった、なんて経験は皆さんもありませんか?