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ゲーム開発で培った技術を使い、「やる気」にさせる! セガ製自動車教習マシーン!!(2ページ目)

素っ気ない画面に唐突に現れる歩行者。そんな単調な運転免許シミュレーター教習。そんなつまらなく身の入らない教習をセガのドライブシミュレーターが変える?

執筆者:安達 孝之

■実車並のリアルな反応とサウンドでリアルに車酔い
車体前方のエンブレムまで
バッチリ描写してますヨ。そんなリアルなグラフィックスを堪能しながら試乗していると、今回の試乗に快く快諾してくれたセガ担当者の方から、「ステアリングの反応力、アンチロックブレーキシステムの振動を忠実に再現しています」と聞き、早速トライ。

試してみると、確かにステアリングは実車のような反応を返してくるし、ある程度スピードを上げた後、急ブレーキを踏めばアンチロックブレーキシステムが働き、ブレーキペダルがら「トントトン」と振動が伝わってくる。た、楽しい……、は、失礼。教習用ドライブシミュレーターで楽しいは無いですよね。

そんな反応を試していると、ふと、あることに気づく。それは筐体から流れるサウンド。エンジン音など車両の音だけでなく周囲の音まで忠実に再現していた。目に見えるグラフィックスやハンドル、ペダルを通しての反応だけではなく、音までリアルに再現するとは。

しばらくそうこうして夢中で楽しむ……、じゃなかった試していますと、なんだかだんだん気持ち悪くなってきた。そう、これは車酔い。自分が操作する車体の視界があまりにリアルなせいか、車体移動に伴うG(重力)などが無いと、妙な感覚になってきまして、軽く気持ち悪くなってくるんですね。まぁ、車酔いになるのも、前のめりになって夢中で試しているワタシだけかも知れませんが。

■でもゲームじゃなくて立派に認可されたシミュレーターなんです
ハンドル左の白円がカメラ。
これが講習者に向いてます。夢中で試乗するワタシに、これが教習用ドライブシミュレーターだと思い出させるのは、筐体に付いたカメラ。このカメラは運転者を向いていて、運転者の安全確認などをチェックするため、教官卓に置かれた管理用パソコンにその映像が写る。

パソコン画面とその中に写るワタシ。
楽しんで頬もゆるみっぱなし。この管理用パソコンには、運転者の映像の他、コースマップと走行位置、走行スピード、アクセルやブレーキの踏み具合、そして第二種免許教習向けに走行中の自車の加速、減速、旋回時に、旅客に対するGがグラフに表示されていく。このデータは教習内容に応じて、総合評価、ケース毎のアドバイスとともにプリントされる。

それぞれのシールが
形式認定番号を受けた証。それに、この筐体にはしっかりとこの筐体が運転免許取得の為の各教習の教材として使用できる証、型式認定番号が貼られている。こういったものは、道路交通法のもと、国家公安委員会の規則で定める基準に基づいて、適正であると判断されたものが教材として認可されて、型式認定番号を与えられる。

ちなみにこのシミュレーターはソフトを交換することで普通第一種免許教習4科目、第二種免許教習5科目に対応してます。

■「やる気」にさせるリアルでオモシロいシミュレーター、いいんじゃない?
ちなみに夜だとこんな感じ。と、まぁざっとこのシミュレーターについて紹介してきました。感想としては、教材としては不適当かもしれないけど……オモシロイ! でも、そこにはオモシロイと感じさせる技術や演出があるわけだと思うんですよ。

なんだか素っ気ない町並みをドライブしてて、人だかなんだかわからないようなものが動きで飛び出してきても、何の緊張感もないでしょ? これは間違いなくつまらないし、またリアルでもない。

一方、ゲームの世界で培った技術を活かしたこのゲームは、オモシロクてリアル。リアルならシミュレーターとして言うことないし、オモシロければそれだけ集中して課題にも取り組めるし、やっぱりそれはそれでいいんじゃないかな、と。

これまでのシミュレーターって、教材として教え込むことに忠実なあまり、講習者の「やる気」みたいなものをないがしろにしてたのでは? いやもちろん、免許を取ることが第一目標である以上、それはそれでいいんだけど。ただ、同じ内容なら、教え方がつまらない先生より、教え方がオモシロイ先生の方がいいでしょ? 

そして何より、このゲーム業界という異業種で培った技術をこうしたエデュケーション業界に持ち込んだセガには、これからもぜひこういったチャレンジを試みてもらいたいもの。……個人的には、もうちょっと、できればワタシが免許を取る前に作ってもらいたかったな、と。

<関連サイト>
セガ公式サイト
ドライブシミュレーター製品サイト
ガイド記事「あなたの運転を見直してみよう。」
ガイド記事「セガだからできた、楽しい"癒し"」
(C)SEGA 2004
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