テニス後のクールダウン……目的・アイシング方法とは
テニス後のクールダウンとアイシング
今回は、クールダウンの目的と、プレー前、プレー後の筋肉炎症を抑えるアイシング方法について説明していきます。
クールダウンとは?
ストレッチは代表的なクールダウンの1つ |
しかし、プレー後に体をそのまま放置してしまうと、筋肉中にたまった疲労物質である乳酸が除去されにくくなり、コンディションの回復が遅れ、怪我につながる危険性を高めてしまいます。クールダウンはその危険性を大きく減らし、疲労した筋肉回復を早め、体調を整えるのに重要な役割を担っているのです。
疲れているから、怪我をしやすい
クールダウンは運動直後、体がまだ温まっているうちに行うのが、一番効果的。当然、疲労は残せば残すほど除去しづらくなる性質があり、次の練習に響き怪我を招く事態にもなりかねません。実際、怪我が最も多く発生するのは、「疲れたとき」だと言われています。この観点からすれば、怪我の危険性を回避できるかどうかは、クールダウンの出来不出来にかかっています。練習後にわざわざ体を動かすのは億劫に感じるでしょう。しかし、わずか5~10分の時間をあてるだけで、コンディションは見違えるほど良くなるということです。ぜひクールダウンを練習後の習慣にしてください。
プレー後、軽いジョギングで疲労を除去
プレー後に5分程度、軽いジョギングを行えば、疲労物質である乳酸はスムーズの除去される |
「プレー後のジョギングは体力的に厳しい……」と感じれば、ウォーキングでも大丈夫。プレー後に10分程度歩けば、後の疲労の蓄積具合はまったく違ってくることが判明しています。
アイシングで筋肉の炎症を抑える
アイシングは、筋肉の炎症を抑えて怪我を予防する |
アイシングは簡単!
アイシングの実践はとっても簡単です。ビニール袋などに氷を入れて、患部に押し当てるだけ。タオルなどを使って包み込むように患部を覆い、適度に圧迫するとよいでしょう。冷やして15分程度、皮膚の感覚がなくなるのを目安に処置を行います。長く患部に当てすぎると凍傷になる危険性もあるので、冷やしすぎないように注意してください。故障の程度がひどい場合は、患部が熱を持ち続けるため1回冷やすだけでは不十分。15分間冷やしたらいったん間隔をあけ、熱を持ち始めたら再度処置するなど、その時々に応じた冷却の加減を調整してください。
アイシングパックを固定するものも売られている |
専用アイシングパックや、固定、圧迫のためのストラップバンドなどが市販されています。それらを用いれば、プロレベルに近いアイシング処置が一般レベルでも手軽に行うことが可能です。長い目で見ると、怪我の危険性を効果的に抑えられるので購入しておいてまったく損はありません。
<取材協力>
トレーナー豊田啓
<写真提供>
ZAMST
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