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テニスの怪我予防術クールダウン……アイシングのやり方とは?

テニス後に疲労した筋肉の回復を早め、体調を整えるために重要な役割を担っているのがクールダウン。今回は、このクールダウンの方法やアイシングのやり方についてご紹介してきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。

執筆者:吉川 敦文

テニス後のクールダウン……目的・アイシング方法とは

テニス後のクールダウンとアイシング

テニス後のクールダウンとアイシング

怪我の予防というと、プレー前のウォーミングアップを想像する人が少なくありません。それだけでは不十分なんです。テニス後のクールダウンも、疲労した筋肉の回復を早め、体調を整えるのに重要な役割を担っています。

今回は、クールダウンの目的と、プレー前、プレー後の筋肉炎症を抑えるアイシング方法について説明していきます。
 
<目次>
 

クールダウンとは?

テニスの怪我
ストレッチは代表的なクールダウンの1つ
クールダウンは、ストレッチや軽いジョギングをして怪我を防止するために行います。ほとんどのアマチュアプレーヤーは、プレー前のウォーミングアップは念入りに行いますが、プレー後のクールダウンはほとんど行っていません。

しかし、プレー後に体をそのまま放置してしまうと、筋肉中にたまった疲労物質である乳酸が除去されにくくなり、コンディションの回復が遅れ、怪我につながる危険性を高めてしまいます。クールダウンはその危険性を大きく減らし、疲労した筋肉回復を早め、体調を整えるのに重要な役割を担っているのです。
 

疲れているから、怪我をしやすい

クールダウンは運動直後、体がまだ温まっているうちに行うのが、一番効果的。当然、疲労は残せば残すほど除去しづらくなる性質があり、次の練習に響き怪我を招く事態にもなりかねません。

実際、怪我が最も多く発生するのは、「疲れたとき」だと言われています。この観点からすれば、怪我の危険性を回避できるかどうかは、クールダウンの出来不出来にかかっています。練習後にわざわざ体を動かすのは億劫に感じるでしょう。しかし、わずか5~10分の時間をあてるだけで、コンディションは見違えるほど良くなるということです。ぜひクールダウンを練習後の習慣にしてください。
 

プレー後、軽いジョギングで疲労を除去

テニスの怪我2
プレー後に5分程度、軽いジョギングを行えば、疲労物質である乳酸はスムーズの除去される
乳酸は激しい無酸素運動に近い状態を続けたとき、筋肉が酸素を使うことができなくなり生じる疲労物質です。これを除去するには、酸素を体の中に十分取り入れながらできる有酸素運動を行うのが効果的。息が切れない程度で、ゆっくりとしたジョギングを5分程度も行えば乳酸はスムーズに除去されます。

「プレー後のジョギングは体力的に厳しい……」と感じれば、ウォーキングでも大丈夫。プレー後に10分程度歩けば、後の疲労の蓄積具合はまったく違ってくることが判明しています。
 

アイシングで筋肉の炎症を抑える

テニスの怪我
アイシングは、筋肉の炎症を抑えて怪我を予防する
アイシングとは、氷などを使って傷めた(または傷めそうな)患部を冷やす処置方法のことです。運動後には、筋肉は炎症を起こして熱を持ちますが、該当箇所を冷やして平常時の状態に速やかに戻すことを目的としています。冷やせば一時的に血管が収縮し、炎症の進行が抑えられ、怪我の進行度や腫れを最小にとどめられるのです。
 

アイシングは簡単!

アイシングの実践はとっても簡単です。ビニール袋などに氷を入れて、患部に押し当てるだけ。タオルなどを使って包み込むように患部を覆い、適度に圧迫するとよいでしょう。冷やして15分程度、皮膚の感覚がなくなるのを目安に処置を行います。長く患部に当てすぎると凍傷になる危険性もあるので、冷やしすぎないように注意してください。

故障の程度がひどい場合は、患部が熱を持ち続けるため1回冷やすだけでは不十分。15分間冷やしたらいったん間隔をあけ、熱を持ち始めたら再度処置するなど、その時々に応じた冷却の加減を調整してください。
 
テニスの怪我3
アイシングパックを固定するものも売られている
プロの試合後記者会見では、大きな氷のうを肩に乗せているシーンを見かけることがあるかと思います。アマチュアプレーヤーの皆さんも、プロのプレーのみならず、こういったボディメンテナンスの姿勢も見習うようにしてください。

専用アイシングパックや、固定、圧迫のためのストラップバンドなどが市販されています。それらを用いれば、プロレベルに近いアイシング処置が一般レベルでも手軽に行うことが可能です。長い目で見ると、怪我の危険性を効果的に抑えられるので購入しておいてまったく損はありません。


<取材協力>
トレーナー豊田啓

<写真提供>
ZAMST

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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