最新アイアンがよく飛ぶワケ
ストロングロフト化が進む最新のアイアン。過去に比べ一番手以上ロフトが立っているものも…。(写真はSRIスポーツ「ALL NEW XXIO」) |
これまで何度か、アイアンのストロングロフト化について触れてきました。軽くおさらいすると、ストロングロフトとはこれまでのアイアンに比べ、同じ番手のロフト角を立てる(=小さくする)ことです。ストロングロフトになったアイアンは、これまでより飛距離が出るようになります。
ロフト角は、アイアンの飛距離を決める最も重要な要素。番手毎にロフト角とシャフト長さをピッチさせていくことによって、正確な飛距離の差を生み出しています。つまり、ストロングロフト化したアイアンは本来であれば、飛距離が伸びたというよりもより飛距離が出る番手に近づいたということです。
そのため近年の急激なストロングロフト化を、「今までの8番アイアンに『9』と刻印して、9番アイアンに仕立てている」と悪口を言われたりもします。しかし、そんな表現も必ずしもオーバーなものではありません。
「ロフト・ライ調整でアイアンが変わる」にも紹介しましたが、30年前のアイアンのPWのロフト角は50度。10年前くらいまでは、48度が主流でした。しかし現在の人気アイアン、ダンロップ「ALL NEW XXIO(ゼクシオ)アイアン」のPWは、なんと44度。通常9番アイアンとPWには4度のロフト差があるので、このケースだと、はっきりと一番手の差があるということになります。最新のアイアンはよく飛びますが、それにはこうしたストロングロフトの影響が非常に大きいのです。