実際の作業
大まかなリシャフトの作業工程を紹介しましょう。実際にはモデルによって作業が困難なクラブなどもあるので、クラフトマンとよく相談しましょう。まず大切なのは、事前のスペックの確認です。リシャフトはただシャフトを挿げ替えればよいわけではなく、ビフォアアフターでどれだけ性能が変わったかが重要。これを行わないショップでのリシャフトの依頼は避けたほうが良いでしょう。
総重量、バランス、レングス(長さ)はもちろんですが、ロフト角・フェース角、振動数なども計測できる事が望ましいと思います。
シャフト抜きの作業 |
一度抜いたシャフトを再利用することは、おすすめできません。カーボンシャフトは熱に弱いため、シャフト抜きの際に加えた熱によって性能や強度が落ちる可能性が高くなります。場合によっては、事故の原因になるので、前述の日本ゴルフ用品協会でもシャフトの再利用をやめるよう通達しています。
高価なシャフトを購入すると何度も再利用したい気持ちは理解できますが、事故が起きては元も子もありません。こうした危険性をきちんと伝え、場合によっては作業を断ることのできるショップこそ信頼できると言えるでしょう。
シャフトの抜かれたヘッド |
装着の際に必要に応じて改めてバランス調整用の鉛などを入れたりする場合もありますが、シャフト内やヘッド内に入れると性能が変わったり、プレー中に外れたりするので嫌がるクラフトマンも多いようです。
接着剤を混ぜているところ |
完成した接合部分 |
接合部分に使用するフェルール(セル、ソケットとも呼ばれる)には、長さが違ったり、ラインの色や本数が異なったりします。こうした細かい部品を好みに合わせてくれたり、部品を選択させてくれたりするショップはポイント高いです。作業や仕上げにもこだわってくれそうな感じがします。
ゴルフの楽しさは、クラブにこだわるとさらに奥深いものになります。一度リシャフトの味を知ってしまうと、さらにゴルフにはまってしまうかと……。
〔取材協力〕
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