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"ジョシカクNow & Then" 総決算/美女格闘家Best5(2) “女・桜庭”辻登場&藤井の追走(3ページ目)

2000年12月のReMix旗揚げを嚆矢とするプロ女子格闘技は、今やすっかり定着した。シーンをリードする美貌と実力を兼ね備えた注目5選手を通して、「ジョシカク」を総決算。

執筆者:井田 英登

遅れて来た本命馬=サラブレッド 藤井恵

美女格闘家3位 藤井恵
美女格闘家3位 藤井恵 柔道、サンボ、柔術と寝技のテクニックを追求し続けたアマチュア時代を経て、ついにMMA参戦を果たしたグラップリングスペシャリスト。辻の王座に迫れる選手は、彼女を置いて他に居ない。
長らく格闘技界にあって、「美人選手」といえば藤井恵の独占代名詞のようなものであった。専門誌の連載企画記事や、コラムなどで藤井の名前を目にしたファンは山ほど居るはずである。ただ、彼女はいわゆるプロのスター選手ではなかっった。あくまで職業を持つ社会人/アマチュア競技者でしかない藤井が、プロ中心の記事構成になりがちな格闘技マスコミで、その存在をクローズアップされ続けたのは、そのルックスと、そして圧倒的な戦績があったからであろう。

藤井の格闘技キャリアは三歳に始まる。いわゆる親の“エリート教育”で柔道を始め、柔道三段にまで上り詰める。その後、社会に出た後、23歳で柔道の近親種である競技サンボに出会い、その変幻自在の関節技の面白さにのめりこんだのだという。その後の競技人生は順風満帆で、サンボ全日本選手権では1998以来、2005年の今なお連覇が続いているという独走状態。さらに世界選手権で銀メダル4回、2000年のサンボ ハルランピエフ国際大会52キロ級では優勝という、折り紙つきの実力を証明。

ただ、これまで組み技志向の強かった藤井は、MMA を中心とした「ジョシカク」シーンの盛り上がりを他所に、柔術を含めたアマチュアでのグラップリングマッチに専念、孤高を守り続けて来た。

柔術でも次第に頭角を現しつつあり、2002,2003の全日本大会50.09キロ級優勝。2004年にはパンアメリカンを制するなど、総合までは後半歩というポジション。プロマッチとして参戦した柔術の六人トーナメントでも優勝。30歳を向かえる2004年、ようやくプロ総合デビューにこぎ着けたのだった。

以来矢継ぎ早に国内外でプロ試合をこなしているが、2004年11月6日インディアナ州エヴァンスビルで開催されたアメリカ初の女子だけのプロ興行>Evolutionで、辻の後を追うように、エリカ・モントーヤを破り、存在感を示した。しかし、これだけでは藤井の快進撃は止まらない。返す刀で、今度は、総合格闘技の老舗である修斗の肝いりで始まった女子の修斗イベントG-shooto2005年3月大会に参戦。なんとかつて辻の連勝をストップさせたあの強豪アンナ・ミッシェル・ダンテスから、白星を奪ってしまったのである。アンナ側がグラウンドで藤井の顔面を蹴り上げてしまう反則で減点を食ったとはいえ、この勝利はでかい。女子総合のトップランナーである辻と、プロ三戦目にしてほぼ同格に並んだと言ってもいいからだ。

スタートが遅かった分、基礎は十分すぎるほど出来ている。まさに「遅れて来た本命馬」と言うべき藤井が、ほぼ同階級の辻と激突するのは時間の問題であろう。


【PART-3】に続く
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