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大和魂を持った助っ人外国人監督・選手(3ページ目)

日本サッカーのために尽力した外国人指導者、選手は多い。なかでも、より日本人を知ろうとし、ときには日本人以上に“大和魂”を持った人物もいる。そんな指導者や選手を紹介する。

執筆者:斉藤 健仁

「大和魂を具現化する」田中マルクス闘莉王

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浦和を牽引する闘莉王。怪我に苦しみながらも周囲を鼓舞し、勝利を常に目指す
大和魂――。今、この言葉を聞いて、真っ先に連想するのは浦和レッズの闘莉王だ。

日系3世である闘莉王を初めて知ったのは、彼が高校の頃。県下有数の進学校である渋谷学園幕張高校(千葉)が初めて高校選手権に出場を決めた決勝戦。その時の印象は「ブラジル人、助っ人」であった。

高校時代は親元を離れての生活だったが、人一倍の努力を続けていたのだろう。卒業後、祖父の故郷であったサンフレッチェ広島、水戸ホーリーホックを経て2004年に浦和に入団。2006年にはJリーグでMVPを獲得。

また、2003年には日本国籍を取得し、アテネ五輪にも出場。現在、日本を代表するDFの1人として、その輝きと存在感は増すばかりである。

闘莉王に、かつて日本人選手の多くから感じた「大和魂」を感じるのはなぜか。 武士のような、その風貌からなのか。声を張り上げてプレーする背中からなのか――。やはり、ラモス同様、最後まで戦う姿勢を崩さない崇高な心意気、精神からであろう。

ピッチ上から“大和魂”を感じたい

かつて日本代表で活躍した呂比須ワグナーや、浦和に復帰した三都主アレサンドロのような帰化した選手だけでなく、ジュビロ磐田で活躍した元ブラジル代表のドゥンガなどからも「大和魂」を感じたことはないだろうか。また、イビチャ・オシム元日本代表監督の言葉の節々からも、どこか“懐かしさ”を感じた。

現在、子どもたちの多くはMFを志望しているという。日本のサッカーは、どことなくテクニック重視の傾向にあるのではないだろうか。精神論だけでは世界とは戦えない。だが、精神がタフでなければ世界には勝つことができないのも事実。

今年2008年は北京オリンピック、2010年南アフリカW杯のアジア予選も開催される。たとえ技術や体力が劣っていたとしても、ピッチ上の気持ちでは決して負けない、最後まであきらめない――。今回紹介した人物たちに負けず劣らずの「大和魂」を感じる、気持ちの強い選手の活躍を期待したい。



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