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名門復活で、来季のセリエAは混戦必至!

すでにユベントスが首位で昇格を決めていたセリエBの最終節は、2位のナポリと3位のジェノアが0-0で引き分け、共に来季の昇格が決まった。ナポリは6シーズンぶり、ジェノアは12シーズンぶりの復帰となる。

執筆者:斉藤 健仁

6月10日、すでにユベントスが首位で昇格を決めていたイタリア・セリエBの最終節は、2位のナポリと3位のジェノアが0-0で引き分け、共に来季セリエAの昇格が決まった。なんとナポリは6シーズンぶり、ジェノアは12シーズンぶりの復帰となる。

4位の引き分けでジェノアがすべり込む

12シーズンぶりにセリエAに復帰するジェノア(Stadio Luigi Ferraris)
ジェノアのホーム、マラッシで行われたセリエB最終節は、前節まで勝ち点78のナポリと勝ち点77のジェノアという2位と3位が対決する大一番となった。

前節、2位をずっとキープしてきたジェノアは試合終了直前にマントヴァにゴールを決められ、痛恨の敗戦を喫し、セリエA昇格の行方は最終節までもつれた。

現在のレガ・カルチョ(イタリア・プロサッカーリーグ)の規定では、セリエAへの昇格枠は3つ。そのうち2位までが自動昇格となり、3~6位がプレーオフを行って残りの1つの枠を争うことになっていた。

だが、3位と4位の勝ち点差が10ポイント以上ある場合、プレーオフは行われず、3位のチームの昇格が決まる。

6月3日の第41節終了時点で4位のピアチェンツァは勝ち点67。ぴったり10ポイントの差だった。そのため、最終戦の結果次第で、ジェノアはプレーオフに回るかどうかが決まるのであった。

最終節、ホームでトリエスティーナと対戦したピアチェンツァは、先制したが、後半に追いつかれ1-1で終了。ジェノアは引き分け以上で昇格が決まることになった。

長いロスタイムの後、試合終了を告げるホイッスルがマラッシに鳴り響き、ナポリとジェノアの両チームは歓喜にわいた。パルマでチームメートだった、ナポリのDFカンナバーロとジェノアのFWディ・ヴァイオは肩を抱き合って泣いていた。最終節で対戦した2チームがともに昇格するというのは、実に45年ぶりのことだという。

破産から復活したナポリ

ナポリを2度の優勝に導いたマラドーナ(SSC Napoli)
ナポリはイタリアで圧倒的な人気を誇る名門クラブで、マラドーナが在籍していた1986-87、1989-90シーズンに2度のスクデットを獲得している。しかし近年は低迷が続き、2004年に財政破綻によりC1に降格した。

エドアルド・レーヤ監督率いるナポリは、今シーズン、セリエBに昇格し、SSCナポリの名称も復活した。イタリア代表主将のDFファビオ・カンナバーロの弟のパオロ・カンナバーロや、MFダッラ・ボーナなどセリエAでの経験も豊富な選手が中心となって活躍、終始安定した戦いぶりを見せ、待望の昇格を果たした。

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