底を重点的に狙うならボトムバンピング
中層を意識してもダメな場合は、思い切ってボトム(底)を狙ってみよう。基本は先ほど述べたカウントダウンの延長だが、ルアーが沈まなくなるところまで落とせばよいので、きっちりと秒数を数えなくてもよい。ただし、ポイントによっては根掛かりが多発するところもあるので、そういった場所ではやはりカウントダウンしておき、次回は着底を確認した秒数から1、2秒減らして攻め始めるとよい。例えば着底まで15秒かかるなら、次は13秒でリトリーブを開始する、といった具合だ。これを応用するテクニックが「ボトムバンピング」だ。上のイメージ図のように、底を起点にルアーが跳ね上がる動作とフォールを繰り返す、といったところ。これは根魚に対して特に効果的で、良型のカサゴやソイ、ハタ類、それにヒラメなどもこのメソッドで釣れてくる。
ボトムバンピングの最大のコツは着底したらすぐさま次の動作に移すこと。キラキラとフォールしてきたメタルジグに興味を持った魚がいても、ルアーが着底し動くのをやめてしまうと反応しなくなってしまうことが多いのだ。そのため、このメソッドでは何よりもフォールと着底を意識し、ルアーが沈まなくなったらすぐさま次の動作をすることが大切になる。底にルアーが寝ないように十分注意してほしい。
不調のときこそ底狙いが効果的
ボトムバンピングで拾った貴重なマハタ。状態の悪い海で釣った一匹なので小さくてもうれしさ倍増だ |
それを救ってくれたのがボトムバンピングメソッドだ。海水は真水よりも比重が高いため、海底近辺は影響を受けにくい。回遊魚の接岸も望めなかったため、底狙いに切り替えた結果、フォールでアタリが連発した。はじめはショートバイト(小さなアタリ)が多かったのだが、カーブフォールに切り替えルアーが落ちる時間を長くすると大きなバイトが出た。すかさず合わせると魚の手応えが伝わってきた。しばしのやりとりの後、上がってきたのは小型とはいえマハタだった。この日は良型には出会えなかったが同じ海域を移動しつつ釣りをして同型をいくつかゲットすることに成功。苦戦の中の魚だったので非常にうれしかった。
このように、基本を覚えて応用することでその日の傾向に合わせることが大切。せっかくルアーフィッシングをするのであれば、やはりゲーム性の追求も忘れたくない部分だ。魚とのファイトだけがゲームではなく、まるで推理ゲームでもするようにその日のあらゆるファクターを理解し、最適なメソッドを組み立てて出した結果はアングラーにとっては至上の喜びでもある。みなさんも楽しい釣りをすために、いろいろなメソッドを覚えていってほしい。
次回も引き続きショアキャスティング編をお届けします。お楽しみに!
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