2/2 ボートシーバスのルアーを極める！その４ [ルアーフィッシング] All About

どうやってアクションさせる？

ボートシーバスで行うジギングの面白いところは、オフショアで行うジグアクションの基本がぎっしり詰まっている点にある。フォール、タダ巻き、ロング＆ショートジャーク、これらは青物をやるときにも応用できるので、よい練習にもなるのだ。もっとも簡単なのは指定水深までフォールさせた後にリトリーブをするだけのタダ巻き。しかし、それもリーリングスピードによって釣果に差が出るのでハイスピードからルアーが泳ぐギリギリのスピードまで試さなくてはならない。フォール中のバイトは小さいアタリしか出ないことも多いので集中力も必要だ。では、実際にどのようにジギングゲームを組み立てるのか解説してゆこう。

1.フォール

フォールとはルアーを落とす動作のこと。このときメタルジグはクルクルと回転しながら落ちてゆき、その動きにシーバスが反応するのだ。リールのクラッチを切り、ルアーを落とし込んでゆくと「コツ」と小さなアタリが出ることがある。このとき素早くアワセを入れるとシーバスがフックアップするのだ。コツとしてはフォール中もロッドとラインの角度に気を配り、ルアーが落ちてゆくスピードを妨げないギリギリのテンションを保つことにある。難しく思うかも知れないが、ベイトタックルならメカニカルブレーキの調整をするだけで意識しなくてもオッケー。バックラッシュしないスピードになるところまでブレーキを締め付けておけば、あとはメタルジグを落とすだけでよいのだ。アタリがあったら、親指でスプールの回転を止めてロッドを立てるだけ。クラッチを入れてからフックアップさせようとすると、どうしてもワンテンポ遅くなるので慣れが必要となる。ロッドを立てたときにシーバスが掛かっているようなら、急いでハンドルを巻いてクラッチを入れよう。あとは普通にやりとりすればオッケーだ。

2.タダ巻き

指定された水深までルアーが届いたらハンドルを巻き始める。リーリングは一定のスピードを保つように心がけよう。メタルジグは巻くだけでもユラユラと泳ぐので、それを演出するイメージが大切。先ほども述べたが、リーリングスピードの強弱はその日によって変化する。なるべく早くその日にあったスピードを把握できるよう、最初はいろいろな速度でリトリーブしてみよう。

3.ジャーク

ジャークは一定のテンポでロッドを煽ることでルアーを踊らすテクニック。ロッドを立てる幅やテンポによって、様々なアクションをつけることが可能だ。ロッド幅一杯に勢いよく立てる動作を繰り返すロングジャーク、小刻みにロッドを動かし続けながらリトリーブするショートジャークまで、いろいろなパターンを試してみよう。シーバスの場合、あまりやるすぎるとスレるのが早くなるので、ショートジャーク1回にタダ巻き3回、といったように加減することも大切。ジャークテクニックもその日のヒットパターンがあるので、自分なりに研究してみると面白いはずだ。

いずれのテクニックも船長から指示棚を聞いてやると効率がよい。例えば「底から10mぐらいまで」とアナウンスがあったら、いったんルアーを着底させてからロッド5本分ぐらいまで誘い上げまたルアーを落とす、といった動作を繰り返せばよいのだ。よく、いったん着底させたら水面まで誘い続けている人を見かけるが、シーバスが居ないエリアで何をやっても無駄なのでこのやり方は効率が悪い。船長の指示を良く聞いて、なるべく多くのシーバスにアピールさせることも大切だ。また、ジギングに使うラインは必ずマーキングされたPEラインを使うこと。きっちりと指定された棚を探るには水深の把握は不可欠だ。

楽しいボートシーバス

オフショアゲームは都市近郊の貴重なターゲット「シーバス」を手軽に楽しめるのが魅力。一度覚えてしまえばクセになってしまうはずだ

オフショアフィッシングの代表、ボートシーバスを解説してきたがいかがだったろう？　これから初夏に向かい活性の高いシーバスが港湾に押し寄せてくる。群れをうまく捕らえれば比較的楽に釣果を得ることができるうえ、大型シーバスも狙えるので、初心者にもオススメ。この機会にぜひ一度チャレンジしてほしいゲームだ。

次回から新シリーズになります。お楽しみに！

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