ルアーフィッシング/ルアーフィッシング関連情報

雄大な干潟・河口域でシーバスを攻略!後編(2ページ目)

前回に引き続き干潟・河口域でシーバスゲームをします。今回はより実戦向けの解説です。

執筆者:中山 一弘

ルアーをどう使う?

26番
ルアーのフックはとても重要なパーツ。こうして爪に引っ掛けてみれば先がなまっているか良く分かる
干潟や河口ではなるべく広く探れるルアーが効率的にもオススメ。12cm前後のルアーなら重量もあるので、かなり遠くまで投げることができる。狙いはシャローとなることが多いので、水深30cm~50cmぐらいを泳ぐタイプがあれば安心だ。夜間はレッドヘッドを中心に、濁りがあるならチャート系、月や街灯などで周囲が明るければナチュラルカラーもあると万全だ。また、どうしてもシーバスが底から離れないような場合もあるので、バイブレーションプラグなどを用意しておけばよいだろう。いずれにしても、それほど多くは持ち込めないの、その釣り場で実績の高いルアーを事前にチェックしておくとよいだろう。

ルアーアクションは不要で、基本的にデッドスローのただ引きがメインになる。デッドスローとはルアーがギリギリ泳ぐスピードでリールを巻くテクニックで、ヨロヨロと水面近くを泳ぐ小魚や生物を演出することになる。簡単なようだが、スローすぎてルアーがまっすぐ戻ってくるだけだったり、逆に早く巻きすぎてシーバスに捕食のタイミングを与えていなかったり、テクニックとしては意外と難しい側面もある。デッドスローを完璧にするには、澄んでいる水域で日中にルアーを泳がせて見ると分かりやすい。時間があるときに、いろいろなルアーで試しておくと本番で役立つはずだ。

また、浅い場所でピックアップすることになるので、ルアーが底に触れる機会が多いのもこの釣りの特長。当然のことながらフックも底についてしまうので、どうしても針先がなまってしまうことになる。なるべくこまめにチェックしておき、フックの刺さりが甘いようなときは迷わずルアーをチェンジしよう。

フックアップからランディングまで

26番
ウェーディングゲームでは必ずランディングギアを使おう。こうやって下あごをがっちり掴んでしまい、ペンチでルアーを外せばオッケー
シーバスがルアーを咥えた感覚があったら、ロッドで軽くあわせよう。アタリの出方は千差万別でいきなりドカンとくることもあれば、ごくごく小さい衝撃しか伝わってこないこともある。これは捕食している生物によることが多く、イソメやゴカイを食べているときには小さなアタリになりやすく、小魚を盛んに追っているときには大きなアタリが出やすい。

大きなアタリは分かりやすいが、困るのはコツンと小さなアタリしかないケースで、これは上級者でもすべてをフックアップに持ち込むことは難しいのだ。とはいえ、アタリが合った瞬間に大アワセをせず、フワッと払うようにロッドを操作したり、小さなアタリがあったら少し送り込むようにしてワンテンポ遅らせて合わせてみたり工夫してみることで、フックアップの確率を高めることはできる。こういうアタリしかない場合はシーバスが口を小さく開けて吸い込むように餌を捕食しているときにありがちなので、熱くならず彼らになるべく長い時間ルアーにアタックさせるようにすることが大切だ。最初は難しいかも知れないが、これも経験だと思ってチャレンジしてほしい。

シーバスの口にフックがセットできればあとはランディングだ。ファイトではなるべくこちらが主導権をとるつもりで、無理なくあしらうようにしよう。時には80cmを越すサイズのシーバスが相手になるので、リールのドラグは念入りに調整しておこう。基本は魚の引きがマックスのときにジリジリと出てゆくようにしてやること。これはロッドの特性や使っているラインによって様々なので、自分のタックルでいろいろ試すしかない。ガイドはルアーを何かに引っ掛けておき、ロッドとラインにやや角度をつけた状態で引っ張り、ロッドのバッドが曲がりだしたときにラインが出てゆくように調節している。あとは魚の引きに合わせてファイトしながらドラグを調整するというやり方だ。きっちりハカリを使ってロッド負荷に合わせる方法など、様々なやり方がある。この辺は好みと、釣り場のシーバスの活性やサイズにもよるので、各自でいろいろ試してほしい。

無事に手前までシーバスが寄ってきたら、ランディンググッズを使ってしっかりアゴをキープしよう。くれぐれも素手で摘まないように、ルアーのフックはペンチで外すこと。危険防止のために、ペンチとボガグリップタイプのランディングギアは必ず常備してほしい。

自然に身を任せる感覚がたまらない!

26番
潮が止まりかけてきたので、ディープウェーディングを慣行。水との一体感がたまらない瞬間だ
干潟や河口域のシーバスフィッシングはウェーディング主体で体を半分水中に浸けながら楽しむゲームなので、自然との一体感がある非常に魅力溢れる釣りだ。水が流れる感覚が伝わり、そこに住むシーバスと同じ水に浸かっているという一種独特の雰囲気からか、この釣り方しかしないファンも多い。エキスパートになると、時合いの数時間前からポイントに入り、自然と一体となりながら気配を完全に消し去るつわものもいる。ルールと危険防止を実行していれば決して難しい釣りではないので、みなさんもぜひ楽しんでほしい。

次回はサーフ・磯からシーバスを狙います。お楽しみに!


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