ルアーフィッシング/ルアーフィッシング関連情報

海には危険が一杯!安全対策を考える

海の釣りには危険がつきまといます。これから安全に釣りを楽しむため、最低限知っておきたい知識を紹介します。

執筆者:中山 一弘

前回「ルアーを極限まで遠くに飛ばすテクニック」に引き続き、シーバスを釣るための講座第7回目。シーバスフィッシングを安全に楽しくする知識を紹介します!

夜の海には危険が待っている

26番
海の釣りには危険が多い。安全を考えるのも釣り人の使命だ
月に照らされる海面を見ていると不思議な気分になる。ロマンチックな気がしてくるときや、時には吸い込まれそうな感覚がすることだってある。世界中の人間に想像力を与えてくれるシチュエーションだが、実はこの時間帯の海には危険が多い。シーバスフィッシングは夜がメインになるのはこれまでも述べたとおり。足元が見えないことが原因で落水(海に落ちる)することも考えられるし、毒をもつ魚が掛かることもある。怪我程度で済めばよいが最悪還らない人だっているのが現実なのだ。

多くの場合、海を甘く考えていることによって事故は起きる。「自分だけは大丈夫」などと思い込んでしまうのが人間なのだ。意識の問題もあるが、モラルの問題もある。立ち入り禁止区域に平気で入り込む。なぜ、立ち入り禁止なのか考えなくてはならないのにだ。では、どうやって危機を回避すればよいのか? これから説明したいと思う。

足元をしっかりと!

26番
万能タイプのラジアル底。万能であるがゆえ平均点以上にはならないのがデメリット
26番
岩場で威力を発揮するスパイク底。ピンががっちりと岩肌をとらえてくれる
26番
海苔に強いフエルト底。滑りやすい場所では最強の靴底だ
夜の海では当然目が利かない。暗いから当たり前だが、ライトのか細い光だけでは周囲を良く観察することは難しい。そこで重要になってくるのが人間の感覚だ。特に必ず地形と接している「足」は重要な情報を送ってくれる。

硬い。柔らかい。滑る。険しい。こうした感覚は昼間でも見た目だけでは分からないことがある。しかし、足は正直で、表面が乾いているが実は水分を多く含んでいる海苔の上だったりしても「なんとなく不安定」という感じがするものだ。もっとも、人によって伝わり方が違うとは思うが、多かれ少なかれ感覚はあるはず。釣りのタックルにはそうした「不安定」な状況でも安全に釣りができるように工夫されたシューズがたくさんあるので使わない手はないだろう。

シューズの形態は好みで構わないが、大事なのはソール部分。いわゆる靴底だが、これには大きく分けてラジアルタイプとスパイクタイプ、そしてフエルトタイプがある。ラジアルタイプはある意味万能で、岩でも海苔で滑るところでもある程度の安定感を保つことができる。しかし、このある程度というのが曲者で、実際には肝心なときに踏ん張りが利かないことも多い。スパイクタイプは磯などの岩場では圧倒的な強さを誇る。反面、コンクリートの堤防など平らな場所では逆に滑りやすくなる。フエルトタイプは海苔が付着しているような場所で強さを発揮するが、岩場で使うとあっという間に磨り減ってしまう。

要するにどれも一長一短があり、適材適所が好ましいことになる。堤防やテトラが主ならばラジアルタイプ。磯ではスパイクタイプ。足場が低く、海苔で滑りやすいような場所ならフエルトタイプと使い分けることが必要だ。釣りに行くときはその日のポイントに合わせてシューズをチョイスすればよい。ブランド品は結構な値段だが、釣具の量販店のオリジナルブランドなら意外と安いので、そうしたタイプもオススメ。何しろ一日中履き続けるものなので、必ず試着してから購入しよう。

帽子とグローブ、ペンチ

26番
ペンチには様々なタイプがある。先が曲がっているタイプは魚の口に掛かったフックを外しやすいデザインだ
26番
ベースボールタイプが人気だが、自分の好みで選んでオーケー!
26番
グローブは手の大きさに合ったものを選ぶ。ルアーの場合、指が出ているタイプのほうがアタリがとりやすい
ルアーのフックを見れば分かるように、これが刺されば大惨事になることは想像にかたくない。出血は当たり前で、最悪病院に行って切開しなければ取り外せないケースだってある。ガイドも過去にシーバスの口からルアーを外そうと手でフックを持った瞬間に魚が暴れてしまいフックが指を貫通してしまったことがある。指にフックが刺さっただけならまだしも、魚がバタバタと暴れたため大出血する大怪我になってしまった。当然、その日は釣りにならず、病院へ直行。医者にたっぷりお説教をくらう羽目になった。

自分で自分を傷つけるならまだしも、他人に怪我をさせる可能性もある。ある意味凶器を振り回していることになるので、周囲には十分気を配って釣りをしてほしい。また、魚を外すときには必ずペンチを使うこと。さらに頭を保護するための帽子と手を守るグローブがあれば危険度はかなり減ってくる。せっかくの時間を後悔で埋めることのないよう。最低限の装備はしておいてほしい。

>>まだまだ続きます、安全対策講座!>>
  • 1
  • 2
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます