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自然の摂理を学ぶ!潮汐の不思議を解説

今回は海の生き物を知るうえで必修の知識「潮汐」を解説します。海の釣りには大切なことなのでぜひ覚えてください。

執筆者:中山 一弘

前回「ルアーを極限まで遠くに飛ばすテクニック」に引き続き、シーバスを釣るための講座第6回目。今回は海の不思議「潮汐」を勉強します!

潮汐とはどんな現象?

26番
釣り場によっては干潮時でないと渡れない厳しいポイントもある。潮汐を知っていないと危険だ
海は満ち干きを繰り返す。これは何億年も変わらず続いている自然の摂理でもある。この現象は月と太陽の引力によって作られるが、その影響は海だけでなく、人間の体調にも変化を及ぼす。人間でさえ影響を受けるのだから、自然界の生き物は全てこの不思議なパワーによって支配されているのだ。

壮大な話から入ったが、釣りにも大きな影響を及ぼすので、これからシーバスフィッシングをはじめるみなさんにもぜひ覚えておいてもらいたいからなので”そんなこと知ってる”なんて思わないで、読み進めてほしい。

さて、話を戻そう。先ほど行ったように海の満ち干きは月と太陽の影響によるもの。満潮になれば海の水位は上がり、干潮になると水位は下がる。さらに、水位がとても上がるときもあれば、干潮時には大きな陸地が現れることもある。これはなぜかというと、月だけの影響であれば、干満の差は常に一定だ。しかし、これに太陽の引力が重なると海面が受ける力は最大限となる。この状態がいわゆる「大潮」と呼ばれるときだ。大潮の満潮時、月と太陽はほぼ直線状にある。月と太陽が海面を引っ張っている状態だ。逆に月と太陽がそれぞれ直角付近にあるときはお互いの引力を打ち消しあって、海面に与える影響が少なくなる。これが「小潮」「長潮」「若潮」という状態にある。そして、月が移動し徐々に影響が強くなってゆくと「中潮」、そしてまた大潮がやってくるのだ。

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釣り場によっては干潮時でないと渡れない厳しいポイントもある。潮汐を知っていないと危険だ
月の引力によって海面が引っ張られる。これによって満潮、干潮がやってくるのだ。


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釣り場によっては干潮時でないと渡れない厳しいポイントもある。潮汐を知っていないと危険だ
さらに太陽の影響が加わり、大きく海水面が上下動する「大潮」と、太陽と月の引力が相殺しあって影響が少なくなる「小潮」「長潮」「若潮」という「潮周り」が生れる。

このリズムは繰り返し行われる。人間も月の満ち欠けを暦としていた時代、いわゆる「旧暦」が使われていた頃もあったぐらいなので、人の暮らしにどれほど影響を与えていたのかお分かりいただけると思う。現在は太陽暦なのでピンとこないと思うが、釣り人の中には相変わらず旧暦を意識している人もいるほどだ。人間でさえそうなのだから、海の生き物は太古の昔からこのリズムにずーっと支配され続けている。サンゴや海亀の産卵は大潮の満潮に合わせて行われる。その神秘的で感動を与えてくれるニュース映像をみなさんも見たことがあるはずだ。

>>まだまだ続きます、潮汐解説!>>
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