アート・美術展/アート・美術展関連情報

2006年6月の展覧会・イベント情報(3ページ目)

毎月おすすめの展覧会・イベント情報をお届けします。2006年6月は吉原治良展、アフリカ・リミックス展、束芋展、ICCリニューアル&イベント情報をお届けします。

執筆者:橋本 誠

「ヨロヨロン」束芋

「公衆便女」のためのイメージ
「公衆便女」のためのイメージ/2006年/ヴィデオ インスタレーション
(C)束芋
アニメーションを用いた映像インスタレーションで注目を集める、気鋭の若手女性アーティスト、束芋(たばいも)。新作の大型インスタレーション3点を中心に、ドローイングなども紹介する展覧会が、品川の原美術館で開催されます。

束芋は、1975年生まれと非常に若いアーティストですが、アニメーションを用いた映像インスタレーション作品《にっぽんの台所》(1999年)で注目を集めました。

以後、国内外の展覧会や、<横浜トリエンナーレ 2001>をはじめとする大規模な国際展へ参加、随筆や本の装丁、新聞小説の挿絵も手がけるなど、様々なジャンルでその才能を発揮しています。

彼女がつくる作品の多くは、少し懐かしい昭和の「にっぽん」的風情が漂う風景の中に、現代社会が抱える闇──殺人や少年犯罪といった残酷で不気味な事件などを思わせるシーンがブラックに表現される映像アニメーションを利用したものです。

「公衆便女」のためのイメージ
「公衆便女」のためのイメージ/2006年/ヴィデオ インスタレーション
(C)束芋
それらは、独特の雰囲気のある手描きの原画を元に、コンピューターで構成されたもので、上映方法もスクリーンを立体的に複数組み合わせたところに投影するなど、非常にユニークなインスタレーション手法をとっています。

今回の展覧会テーマ「ヨロヨロン」は、世間一般の「世論」と、それに惑わされる束芋本人が自虐的に認識する「ヨロヨロ」とした考えを表現した造語だとのこと。

新作の大型インスタレーション《公衆便女》《真夜中の海》《ギニョラマ》は、原美術館の空間に合わせて制作されるとのことで、楽しみな展覧会です。
※作品《ギニョラマ》は日没後のみ鑑賞が可能



【「ヨロヨロン」束芋】
■会期  2006年6月3日(土)~8月27日(日)
■会場  原美術館(東京都品川区北品川4-7-25)
■休館日 月曜日(7月17日は開館、翌18日休館)
■開館時間 11:00~17:00(水曜日は20:00まで/入場は閉館の30分前まで)
■入場料 (  )は団体料金
 一般  \1,000(\900)
 大・高生 \700(\600)
 中・小生 \500(\400)
 ※学期中の土曜日は小中高生の入館無料
■問合せ 03-3445-0651(原美術館)
■主催  原美術館

詳しくは原美術館のホームページにて。
http://www.haramuseum.or.jp

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