「シロアリ」という害虫の名前を聞いたことがないという人は、おそらくとても少ないはず。でもその生態について知っているという人も、とても少ないのではないでしょうか。木造家屋に住んでいる方であれば、知っておいて損はない(そして鉄筋コンクリート造の住まいでも無縁とはいえない)「シロアリ」の基本情報です。


シロアリとは?

シロアリには「王」「女王」の他、「職アリ(働きアリ)」「兵アリ(兵隊アリ)」「ニンフ」「羽アリ(有翅の生殖虫)」といった階層に分かれています

シロアリには「王」「女王」の他、「職アリ(働きアリ)」「兵アリ(兵隊アリ)」「ニンフ」「羽アリ(有翅の生殖虫)」といった階層に分かれています

シロアリは、「アリ」と呼ばれながらその実「ゴキブリ」に近しい昆虫で、なんとアリはむしろシロアリの天敵になります。「白」アリとは言え、全てが白いわけではなく、羽アリの体色は茶褐色から黒色をしているという点もなかなか意外です。

シロアリは世界中の陸地、主に熱帯から亜熱帯に分布し、枯れた植物のセルロースを食物にしています。日本では「ヤマトシロアリ」「イエシロアリ」の2種が「建築害虫」として木造家屋を食害することで知られてきました。また近年、輸入家具等と一緒に持ち込まれたとみられる「アメリカカンザイシロアリ」が国内で点々と確認され、警戒されています。

いずれも成虫の体長はおよそ5mm~10mm前後。アリのようなくびれた胴ではない、ずん胴型の体躯に4枚の翅(はね)が同じ大きさをしている点が、外見上アリとの大きな違いになります。また、シロアリは昼夜の別なく冬眠もしないため1年中活動します。

シロアリの発生場所

北海道北部を除く日本全土に分布している「ヤマトシロアリ(黒っぽい)」は住宅の水周りなどの湿って腐朽した木材を好み営巣します。ただ加害速度はあまり速くなく、活動もあまり広い面積には及びません。被害は床下に集中し、食害された部分はぐずぐずと汚い様相を見せるのが特徴です。

千葉・神奈川以西の海岸線沿いなど温暖な地域に分布する「イエシロアリ(茶褐色)」は加害速度が速く、加害面積も広く及ぶため、場合によっては建物の崩壊をももたらす危険なシロアリと言えます。古材よりむしろ新材を好むため、新築の家でも注意しなければなりません。天井裏など、床下から遠く離れた場所でも見られます。