寺・神社/奈良の寺・神社

東大寺(4ページ目)

奈良を代表する寺、東大寺の見所は大仏殿だけではありません。数々の傑作仏像が並ぶ三月堂や戒壇院、お水取りが行われる二月堂、無料で見られるさまざまな建物など、時間をかけてゆっくり歩いてみてください。

吉田 さらさ

執筆者:吉田 さらさ

寺・神社ガイド

東大寺1のビッグイベント、お水取り

実際に「お松明」に使った松明が展示されている

実際に「お松明」に使った松明が展示されている

よくテレビのニュースで、「東大寺二月堂で春の到来を告げるお水取りが行われました」という言葉を聞きますが、お水取りとは、二月堂で行われる修二会(しゅにえ)という一連の法要の中の一部で、実際にニュース映像に映るのは、多くの場合、やはり修二会の一部の「お松明」という行の様子です。二月堂の舞台の上で赤々と燃える松明を振り回すもので、一般人が見物に訪れるのは、実は「お水取り」ではなく、この「お松明」なのです。

かつては、旧暦の2月1日から行われていたため修二会と呼び、二月堂の名前の由来もそこからです。しかし現在は、3月1日より2週間行われます。

正しい意味でのお水取りは、3月12日深夜(13日の午前1時半頃)に、「若狭井(わかさい)という井戸から観音さまにお供えする「お香水(おこうずい)」を汲み上げる儀式のことです。12日の夜には、ひときわ大規模で長時間の「お松明」が行われ、テレビでも紹介されるため、たいへん多くの見物客が押し寄せます。しかし、修二会の期間中には、実は毎晩「お松明」が行われているので、ゆっくり見たい方は、他の日に出かけてもよいと思います。

※どうしても3月12日のお松明を見たい方への東大寺さんからのご注意はこちらです。

遷都1300年祭に伴う特別開帳

2010年は平城京遷都1300年に当たることから、奈良の各地では、さまざまなイベントや特別開帳が行われます。東大寺では、4月2日(金)から4月15日(木)まで、鎌倉時代に東大寺を再興したことで有名な重源上人(ちょうげんしょうにん)の坐像(国宝)が長期公開されます。重源上人の働きがなければ、東大寺は、今のような壮麗な姿を保っていられなかったということで、この方は、東大寺の歴史における英雄の一人です。また、この像自体も、快慶作と伝わる大傑作ですが、例年は2日間しか開帳されません。また、同じく快慶作の阿弥陀如来像も開帳されますので、この機会にぜひ拝観してください。

東大寺
住所:奈良市雑司町406-1 
TEL:0742-22-5511
拝観時間:
・11月~2月 8:00~16:30  
・3月 8:00~17:00
・4月~9月 7:30~17:30   
・10月 7:30~17:00
拝観料金:大仏殿・三月堂・戒壇院
それぞれ、大人500円、子供300円
(特別拝観は、別途設定もあり)

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