火を付ける
シガーは最高の状態で保存されることにより美味しくもなり、不味くもなる。まあ、僕は煙が吸えれば何でもいいんだけど |
方法は、葉巻をゆっくりと回しながら炎を近づけ、フット(点火する先端部分)がまんべんなく焦げるようにする。かつて、火を付ける前に、ヘッドからフットまでを軽く燻されていたが、これはある種の葉巻の接着剤にガムが使われていて、その味と香りを除去するために行われていたもので、現在、葉巻の接着剤は無臭のデンプンなのでその必要はない。
吸う
葉巻は親指と人差し指で持つ。その際、中指を軽く添えてもいいだろう。灰を落とす際は、先端部分を灰皿の内側に軽く触れさせるだけで落ちる。火は、灰皿に入れておくだけで自然と消える。また、あまり末端まで吸うと辛く感じてしまうので、全体の3分の2程度までが調度いいだろう。葉巻はタバコのように肺に吸い込むものではなく、口の中に煙を含んで香りを楽しむもの。が、それも個人の自由。辛いのがお好きという向きは末端まで吸っても一向に構わないと僕は思う。肺に吸い込むことによって、葉巻の味わい方の新境地が開けるかもしれないしネ。
保存
シガーボックスの構造は、湿度器と温度計が装備されており、湿度器に蒸留水を浸し、外気を遮断することで最高の状態を保っている。保存状態は、先にも述べたように気温17~20度、湿度70%が最適とされ、糠漬けのようにチェックが必要なのでけっこうめんどくさい。僕のような無精たちには、家ではタバコ、たまにシガーバーでプカプカ、といった楽しみ方がいいだろう。もちろん、この保存状態を保てれば、わざわざ買わなくてもお手製のシガーボックスも制作可能。手順は簡単、スポンジに蒸留水を含ませ、葉巻に触れないように木箱などに入れておくのである。自作のシガーボックスなんて、ちょっと粋かもネ。
シガーにまつわるエッチな都市伝説
最後に、ウンチク大好きな読者に向け、シガーにまつわるちょっとエッチな都市伝説を一つ。葉巻には、「若い女性の太股に押しつけて巻かれる、その堅さが最高!」なんて、お色気たっぷりな伝説がある。その真相はいかに?かの学者先生方によって書かれた書物によると、1800年当時のセヴィリア王立葉巻工場では、約5000人の女性が働いており、工場内の熱さは尋常ではなく、女性たちは上半身裸になり、スカートを捲り上げて葉巻を作っていたという。それを見た各国の見学者たちが、自国に帰り、ちょっとエッチな話に作り替えて言いふらした、というのが由来らしい。外国での刺激的な体験って、ちょっと盛って話したくなるもの、だよネ?
こうして見ると、葉巻の豊潤な香りは、女性の汗と涙がたっぷり染み込んだフレグランス、高度経済成長の真っ直中で、生きるために恥も外聞も投げ捨てた女性たちによって巻かれた資本主義の香り、なわけないよな。
【関連サイト】
・関連リンク集 デートに最適なバー&ラウンジ
・参考サイト シガー ジャパン