※「デートで祐天寺が喜ばれる理由」を先にご覧ください。
神楽坂で恍惚の一夜を……
今回いただいたのは鱧とドジョウの天ぷら、生湯葉、お新香盛り合わせ。値段はよく覚えてないので各自調査でお願いします |
深夜1時、デザイナーをしている友人・M君と毘沙門天で待ち合わせ、山の手七福神にもなっている毘沙門天こと善国寺から道路を挟んで反対側の路地裏にある「おいしんぼ」へと向かった。ここの石畳は、なぜか何度も歩きたくなるからあらあら不思議、京都の街並みにも比肩する上品な趣がある、と僕は思う。
さて、京都ぎをん「おいしんぼ」神楽坂店、参道で軒を並べる料亭よろしく、建物は旧家を改装した、ノスタルジー満点のムード。居酒屋でも、高級料亭でもなく、靴を脱いで上がるお座敷をメインに、ライトアップされた中庭から自然の風を感じることができ、クラシカルでいい感じ。元々料亭としてつかわれていた部屋らしく、古くも新しくもない昔懐かしい障子と畳の和室で足を伸ばしてくつろげるのだ。
女性連れなら、屋根裏を改装した個室を激しくオススメしたい。2畳ほどの密室に、間接照明の明かりだけというあんばいで、ふたりの距離をグッと近づけてくれる。その後のスウィートでへヴィなドラマはお約束といったとこでしょう。あまつさえタバコの煙がこもったり、天井が低くてチトしんどかったりするが、ちょっとしたハプニングが楽しい付き合い始めのカップルには良いスパイスと言えそうだ。
僕はとりあえず二階堂の水割り、M君は日本酒の利き酒セットを注文。プラスティック剥き出しの呼び鈴が多いなか、雰囲気を壊さないようにと端切れで覆われている小さな心遣いが、嬉しいじゃない。
特筆すべきは実にまったりできるということ
カラッと揚がる前のドジョウたち。店員さんに頼んで写真を撮らせてもらいました |
と、店員さんに誘われるまま、鱧とドジョウの天ぷら、それにお新香の盛り合わせを頼むことに。鱧は定番の梅のソースで食べたんだけど、酸味が文字どおりいい塩梅にきいていて、食事後のへヴィなお腹でもサラッといける。美味い!
なんだけど、ドジョウはやっぱり臭みがあり(ていうかドロ臭い!?)、一口食べたところでギブアップ。ちなみに、M君は食べなれているらしく「ぜんぜん臭みがない」って言いながら、まるでポテトチップスみたいにポリポリ食べてました。その後、お酒を何杯おかわりしたかは、正直覚えていません。
そんなわけで、僕がもっぱら好きなのはここ「おいしんぼ」のように高級料亭とまではいかないまでも、伝統ある和空間で美味しいお酒と料理が楽しめるお店。しかも安く! これだけ楽しませてもらって、2人で7千円チョイ。他の客がいなくなり、気づいたらこの空間を2人だけで独占していた快感は、もう筆舌に尽くし難い。気づいたら明け方で、「閉店のお時間です」なんて言われなければ、現実を忘れ何時間でもこの世界に酔える。
日本の伝統ある和に重きを置いた店が少なくなり、スタイリッシュなダイニングが主流になりつつある日本の飲食業界。だったら「料亭並に高いお金を払え!」ってことなんだろうけど、体裁は「おいしんぼ」程度で構わないから、美味くて安くて和の雰囲気のある店を作ってやる! という気概ある経営者は出てこないもんですかねぇ。
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