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本作の結末は決して口外しないでください!

結末がその映画の物語の肝だと言える作品を拾ってみます。新作の『パッセンジャーズ』から『シックス・センス』、『ユージュアル・サスペクツ』等をご紹介します。

執筆者:中野 豊

パッセンジャーズ
PASSENGERS
『パッセンジャーズ』
3月7日(土)日比谷みゆき座他にて全国ロードショー!
(C)2008 PASSENGERS PRODUCTIONS, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
まだ観ていない方のためにどのような作品でも、ネタバレは極力避けましょう。

さて、これから紹介する映画は結末が「肝」となっている作品で、公開時「結末は決して口外しないでください」と言われました。さてラストはどうなるのか?と推理しながら観る楽しみもある傑作選です。

衝撃のラストシーンと言えば『そして誰もいなくなった』、『サイコ』、『キャリー』、『アイデンティティー』、『真実の行方』、『白と黒のナイフ』、『ソウ』、『オールド・ボーイ』、『ミスト』等どんどん浮かんできますが、絞りに絞った5本をお届けします。

スタートは新作『パッセンジャーズ』から。

その真相を追ってはいけない!
『パッセンジャーズ』

パッセンジャーズ
グループ・カウンセリング場面
(C)2008 PASSENGERS PRODUCTIONS, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
セラピストのクレア・サマーズは、旅客機の墜落事故で奇跡的に生き残った5人の男女のストレスの治療を担当することになります。そんな中、生存者の一人、エリック・クラークだけは今の状況に陶酔し、一人だけ気分が良くグループ・カウンセリングに参加してみないかと持ちかけるも、彼は「自分には必要ない」と素っ気ないのでした。

そこで、個別カウンセリングも可能だと提案したところ、戸別訪問だったら受け入れるというのです。クレアは、エリックの部屋に行くことに戸惑いを感じながらも、それが彼の助けになるのであればと、戸別訪問に同意するのです。 こうして、クレアはエリックの家を訪問するようになりますが、患者とは一定の距離を保とうとするクレアの意に反し、エリックは大胆に彼女に言い寄ってくるようになるのです。さらにエリックは、教えてもいないクレアの好みを知っていたり、予想もつかない行動をとったりし、クレアを困惑させます。

パッセンジャーズ
クレアとエリック
(C)2008 PASSENGERS PRODUCTIONS, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
毎回なんとか彼のアプローチを切り抜けるものの、クレアは彼の核心に触れることができずにいました。一体エリックの狙いはなんなのか? さらに、事故後からクレアの生活にもちょっとした異変が起きていきます。毎晩のように近所の夫人トニが世間話をしに、クレアの前に現れるようになったのです。なにかを探るような表情や態度をみせ、どこか様子がおかしい夫人。

一方、グループ・カウンセリングに参加しているほかの患者たちは、航空会社の公式説明と食い違う事故の記憶に苦しんでいました。墜落事故はパイロットの過失だと発表した航空会社に対し、患者のディーンは、墜落する前に機体が火をふいたことを口にするのです。それを受け、ほかの患者たちの記憶も曖昧になっていき、グループ・カウンセリングは回を重ねる毎に出席者が一人一人と減ってゆきます。

本格的に航空会社の陰謀を疑い始めたクレアは、航空会社の代表アーキンに事故の真相を確かめるのですが、アーキンは「事故はパイロットの過失だ」の一点張りで話になりません……。多くの謎が交錯し、もはや誰を信じたらいいのか分からないクレア。 真実を追えば追うほど深みに引きずりこまれ、ついには劇的な展開に呑みこまれてゆくのです。決して誰にも話してはいけない驚きの結末は是非スクリーンで!

[作品情報]
・2008年/アメリカ映画/上映時間:93min
・監督:ロドリゴ・ガルシア
・脚本:ロニー・クリステンセン
・出演:アン・ハサウェイ、パトリック・ウィルソン、デヴィッド・モース、アンドレ・ブラウアー、クレア・デュヴァル、ダイアン・ウィースト
オフィシャルサイト


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