第2位 『テオレマ』
猥褻の美学か?官能の芸術か?彼は何者なのか?『テオレマ』 |
イタリアはミラノのある工場経営者の家に謎の青年が訪ねてきます。モノクロ画面から青年の登場で突然カラー映像となり、彼が居ついてからこの家庭の皆がおかしなことになってゆきます。彼の不思議なムードに全員がとり憑かれたようになり、それぞれが肉体関係をもつようになります。青年が立ち去ると告げると、家族がおのおのの心の変化を告白し、彼が去ると家族ひとりひとりに大きな変化がみられるようになります。その変化の凄まじさは是非、ご自身の目でご確認ください。
[作品紹介]
・1968年/イタリア映画/上映時間:99min
・監督:ピエル・パオロ・パゾリーニ
・出演:テレンス・スタンプ、シルヴァーナ・マンガーノ、アンヌ・ヴィアゼムスキー、ラウラ・ベッティ
第1位 『8 1/2』
人生は祭りだ!『8 1/2』 |
映画監督のグイドはある日、自分が空中から落ちてくる夢を見ます。いつも何者かに縛られているグイドは精神的に変調をきたし温泉療養に行くのですが、そこにも妻や愛人、そして仕事までが彼を追いかけて来るのです。
そんな時グイドの創作上の天使クラウディア・カルディナーレが現れたりと、現実も空想も記憶も同列に扱われ、人間の奥行き全体を描写します。そしてラスト、グイドの映画製作は中止となり、解き放たれたグイドは一同(ほとんどの登場人物)を誘って踊りだす絢爛たる大団円!
皆の姿が闇に消えてゆくと、最後に残った一人の少年が笛を吹いています。それはグイドの少年時代の姿でした。
[作品紹介]
・1963年/イタリア映画/上映時間:140min
・監督:フェデリコ・フェリーニ
・出演:マルチェロ・マストロヤンニ、アヌーク・エーメ、クラウディア・カルディナーレ