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没後10年 黒澤明監督全作品(2ページ目)

今年2008年は、黒澤明監督の没後10年です。そこで今回は、黒澤明監督全作品をご紹介します。また2010年の生誕100年記念に向けて「AK100プロジェクト実行委員会」が発足しました。

執筆者:中野 豊

黒澤映画 1950年~1961年作


『醜聞(スキャンダル)』
1950年度作品『醜聞(スキャンダル)』
『醜聞(スキャンダル)』
(1950年/上映時間:104min/出演:三船敏郎、山口淑子、志村喬)
・スキャンダル記事の捏造に、弁護士と共に戦う青年画家と声楽家を通じ、マスコミによる人権侵害を描いた異色のドラマ。

『羅生門』
(1950年/上映時間:88min/出演:三船敏郎、京マチ子、志村喬)
・侍の殺しを巡る当事者たちの証言の食い違いで、事件は「藪の中」。アカデミー賞外国語映画賞、ヴェネチア国際映画祭グランプリ(金獅子賞)受賞作品。

『白痴』
(1951年/上映時間:166min/出演:原節子、森雅之、三船敏郎)
・ドストエフスキーの小説を、終戦直後の札幌を舞台に映画化。愛憎入り乱れるヒューマンドラマ。

『生きる』
1952年度作品『生きる』DVD発売中  ¥3,990(税込)発売・販売元:東宝
『生きる』
(1952年/上映時間:143min/出演:志村喬、日守新一、千秋実)
・市役所で働くまじめな男が、ある日肺がんで余命いくばくもないことを知ります。死に直面した人間の心を通して、真の生きがいを問いかけます。「命短し恋せよ乙女」(ゴンドラの唄)を歌うシーンも感動的なヒューマンドラマの傑作!

『七人の侍』
(1954年/上映時間:207min/出演:志村喬、三船敏郎、木村功)
・ある農村が、野盗からの防衛に七人の侍を雇います。雨の合戦、時代劇に西部劇の面白さを取り込み、スローモーションの活用など、今まで見たこともない時代劇に仕上げました。オールタイムの日本映画No.1を投票集計すると本作になるのもわかります。本作をアレンジした西部劇『荒野の七人』も素晴らしい出来栄えです。

『生きものの記録』
(1955年/上映時間:113min/出演:三船敏郎、志村喬、千秋実)
・核への恐怖の妄想がひろがり海外に逃亡しようとした男が、精神病院送りとなるのですが……。

『蜘蛛巣城』
1957年度作品『蜘蛛巣城』DVD発売中  ¥3,990(税込)発売・販売元:東宝
『蜘蛛巣城』
(1957年/上映時間:110min/出演:三船敏郎、山田五十鈴、志村喬)
・戦国時代、予言者の言葉に従い蜘蛛巣城の城主に駆け上がった男が、自らの保身のために予言に背いて運命を狂わせます。シェイクスピアの「マクベス」を映画化。

『どん底』
(1957年/上映時間:125min/出演:三船敏郎、山田五十鈴、香川京子)
・江戸時代の長屋を舞台に、社会の底辺でお互いを傷つけあう姿をみつめます。ロシア住民を描いたゴーリキーの戯曲の映画化。

『隠し砦の三悪人』
(1958年/上映時間:139min/出演:三船敏郎、千秋実、藤田進)
・戦国時代、世継ぎの姫君と金塊を守るために戦う侍大将が、危機また危機をすり抜けるスリルたっぷりのアクション映画。

『悪い奴ほどよく眠る』
(1960年/上映時間:151min/出演:三船敏郎、香川京子、三橋達也)
・ゼネコンと土地開発公団の癒着が明るみになる中、次々と死んでゆく証人たち……。政治の腐敗を痛烈にみせる今日的な傑作!

『用心棒』
(1961年/上映時間:110min/出演:三船敏郎、仲代達矢、加東大介)
・ある町で対立する二つの組織を相打ちさせようと企む素浪人・桑畑三十郎の活躍を描きます。キャラクターの魅力から続編『椿三十郎』が生まれます。

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