恋愛映画とは?
恋愛の1本道『初恋のきた道』 |
更に、悲劇、喜劇、三角関係、不倫、同性愛など様々な状況・視点もありますので、どの作品が優れているとは言い難いのですが、今回は、恋愛映画セレクト10シリーズ記事の「アメリカ映画編」、「ヨーロッパ映画編」、「日本・アジア映画編」の30本から、ガイドの独断と偏見と趣味により無謀にも順位を付けてみますが、鑑賞者のひとりひとりの現在の置かれいる状況や価値観によって「違って見える」のは当然のことだと思います。参考ということでご容赦ください。
では、カウントダウンの第10位から。
恋愛映画の第10位~第6位
邦画最高の恋愛映画『浮雲』 |
(1976年/日本=フランス映画/上映時間:104min/監督:大島渚/出演:藤竜也、松田暎子)
■セックスを執拗に描いたラヴストーリーの中、本作かベルトルッチ監督の『ラストタンゴ・イン・パリ』で悩みましたが、「カラダ+情念」を強烈に見せ付けた大島監督最高作の本作からベスト10のスタートです。
第9位:『初恋のきた道』
(1999年/中国映画/上映時間:89min/監督:チャン・イーモウ/出演:チャン・ツィイー、チョン・ハオ)
■セリフが少なく、映像表現で語られてゆきます。そして愛は走ること!狂おしいまでの愛が特に印象的です。現代日本の感覚からすると「古き良き時代の恋」ということになるのかもしれませんが……。号泣でした。目を腫らせて映画館を後にしたことを今でも覚えています。
第8位:『男と女』
(1966年/フランス映画/上映時間:104min/監督:クロード・ルルーシュ/出演:ジャン・ルイ・トランティニャン、アヌーク・エーメ)
■フランス映画にはお洒落なラヴストーリーが沢山ありますが、考えてみると本作にたどり着きます。当時のヌーヴェルバーグ作家からは非難を浴びたとも聞いていますが、扇情的なポスターとフランシス・レイの音楽と共に、忘れようにも忘れられないフレンチラヴの最高作!
第7位:『或る夜の出来事』
(1934年/アメリカ映画/上映時間:105min/監督:フランク・キャプラ/出演:クローデット・コルベール、クラーク・ゲイブル)
■大富豪の娘が父親の反対を押し切ってニューヨークにいる飛行家と結婚すべく、マイアミからバスで独り北上します。彼女の行方不明にマスコミも大騒ぎ!道中、記者のピーターと偶然出会います。洒落たラブコメ、ロードムービーのカタチをもった元祖と言える傑作!
第6位:『浮雲』
(1955年/日本映画/上映時間:124min/監督:成瀬巳喜男/出演:高峰秀子、森雅之)
■戦時中の占領地で見た夢を追い続ける男女の破滅型物語です。人間が本来持っている「愚かさ」を映画に焼き付けた日本映画史に残る傑作です。
次ページは、いよいよベスト5です。