『ウォンテッド』
ティムール・ベクマンベトフ監督
来日単独インタビュー
大ヒット中のアクション映画『ウォンテッド』のティムール・ベクマンベトフ監督が来日、単独インタビューに応じてくださいました。ティムール・ベクマンベトフ監督は、2004年『ナイトウォッチ:NOCHNOI DOZOR』で一躍世界に名をとどろかせ、2006年『デイ・ウォッチ』でヒットメイカーとしての地位を確立したロシアの鬼才です。 旧ソ連のカザフスタン生まれということぐらいで、才能以外のバック・グランドは謎多き監督でした。その外見は、本作の報道資料ではじめて知ったほど。一見、強面なので、恐る恐る高級ホテルのスイートルームへ。ところが、なんとおだやかなかたなのでしょう。 まずは、劇中の秘密組織「フラタニティ」について。事前情報によれば、監督は独自の組織マニュアルを作成し、撮影前に俳優陣に配ったそうです。そのことについて「観客が主人公と一緒にはいりこめる世界観をつくりあげること。それに、運命をゆだねられるような魅力ある組織が必要でした。主人公のウェスリーが冒頭で『私は自分の運命の決め手ではない』と語っているように、誰か運命を決める存在の必要性があったのです。実際に脚本を書き上げたあとでわかったことですが、中世のヨーロッパには実際にそういった秘密結社が存在し、1,000のために1を倒してバランスをとっていたんですよ。それこそが、フラタニティの『我々の目的は世界の秩序を守ること。1を倒して、1,000を救う』につながるわけです」 我々の目的は世界の秩序を守ること。 『ウォンテッド』来日インタビュー後編に続く |