『ウォンテッド』ジェームズ・マカヴォイ来日会見
『ナルニア国物語』のタムナスさんで、人気俳優に仲間入りしたジェームズ・マカヴォイが初来日をはたした。アンジェリーナ・ジョリーやモーガン・フリーマンと共演した『ウォンテッド』では、『つぐない』『ペネロピ』『ラストキングダム・オブ・スコットランド』といった文芸作品やシリアスものから一転、ド派手なアクション映画のヒーロー役に挑んだ。 マーク・ミラーのグラフィック・ノベル「WANTED」を基に、『ナイト・ウォッチ』のティムール・ベクマンベトフ監督がハリウッドデビューを飾った映像革命作『ウォンテッド』。ウェスリー役を演じたジェームズ・マカヴォイは撮影の日々を語ってくれたました。「キャラクターにリアリティを持たせることが大切でした。肉体的にも、精神的にも大変な撮影でした。毎朝、体の痛みで目覚めたようなものです。それもウェスリーのようですけど(笑)」と生活そのものが役作りに直結していた。会見中にひとつ気がついたのは、前述のタムナス役で見せていた鼻をヒクヒクさせる仕草は、演技だけではなく素だということ。 共演者についてのコメントも興味深い。闇の組織「フラタニティ」のリーダー的存在スローンを演じたモーガン・フリーマンについて、「彼は神の声の持ち主。たとえ荒唐無稽に思えることでも、彼が口にすると信憑(しんぴょう)性をもたらすんだ。それに、ぼくが『エッ!?』と尻込みするような場面の撮影でも、モーガンは『試してみよう!』って姿勢を見せてくれた。ぼくはいっぱい、いっぱいだったけど、ゆとりのある演技というものを知ったよ」。 そして組織の紅一点フォックスを演じたアンジェリーナ・ジョリーについて、「彼女は自らアクションをこなす。それもプロ級に。とても楽しんで撮影に臨んでいた姿が印象的だった」。とはいえ、「撮影エピソードって聞かれるんだけど、頭が真っ白になっちゃう。よく1978年には、なになにがあってとか話をする人がいるでしょ。ぼくには無理。だから、もしかしたらCIAに記憶を消されているのかもしれないって思っちゃうぐらい……まったく覚えてないんだ(笑)」。なんという正直者。大勢の前でこのようなことを語れてしまうジェームズ・マカヴォイ。高感度がアップしたのは、間違いない。 日本語吹き替え版でウェスリーを担当したのは、ロックミュージシャンのDAIGO(ダイゴ)。会見にも駆けつけてくれた。おなじみのロックポーズをジェームズ・マカヴォイにも伝授(写真撮影では、二人揃ってポーズを決めてくれました)。そして、「(アフレコは)全力でぶちかましました、採点するなら103点」と発言。ジェームズ・マカヴォイからアフレコを褒められると、「自分、グッジョブと思って、いいっすか?」とDAIGOワールド全開し、会見を盛り上げていました。 演技力の高さには定評があるジェームズ・マカヴォイ。実は味覚も優れているようです。「日本のラーメンは、中国のものとも一風違っていて、本当においしかった」と発言するなど、なんとも親しみやすい人柄でした。 『ウォンテッド』来日インタビューは近日掲載します。 |
[WANTED]Tokyo Press Conference
『ウォンテッド』(R-15) |