| 「日本は好きだよ」と、出身地のテキサスにて |
――ご出演の経緯を教えて下さい。 「この映画の監督で脚本家のポール・ハギスが、僕に主演のハンクの役をやってくれないかと誘ってきたんだ。でも僕はポールの事を良く知らなかったから彼の映画『クラッシュ』を観たところ、とてもよく出来ていた。脚本もしっかり読んで「出演しよう!」と決めたんだ。とても魅力的な題材だったし、僕はこの映画のロケ地になったニューメキシコがとても好きだったんだ」 ――この映画は、実際に起こった事件を基にしているのですが、ハンクという人物像を教えて下さい。 「この映画の準備をしているときに、この実話に関わった人達と話したり、帰還兵たちのドキュメンタリーを見たりしたよ。それからとにかく台本を読んで、彼の置かれた環境や他の役者との関係をみて、監督が何を求めているかを考えながら気をつけて演じた。ハンクは働き者の元軍人で、とても愛国心が強いんだ。不透明な愛国心なんだけどね。でも彼は国が彼や彼の息子をどこに送るかや何のためにそこに送られるかはあまり深く考えていないんだ。彼はまじめな一方でヒスパニック系の人達に偏見をもっていた。そういった要素が、彼も危険な人物になりうるという意味をもったと思う」
――実力派が集結したと言われているキャスト。共演されていかがでしたか? 「シャーリーズ・セロンは一緒に仕事をするには最高の人だよ。楽しいし、いつもハッピーだし、一緒に居てとても楽しい存在。それにとても美しい。彼女は、美しくても落ち着いているんだ。スーザン・サランドンとは、とてもいい友達。彼女とは以前に一緒に仕事をしたことがある仲だから、気心が知れていて、彼女と居るときもとても楽しいんだよ。彼女もとても美しいしね」
――オスカーにノミネートされた時の心境について教えて下さい。 「どう感じたか……よくわからないんだ。発表があったのは早い時間帯だったからまだ寝ていたんだよ。妻が起こしてくれて、ノミネートされた事を教えてくれたんだけど、僕はまた眠ってしまったんだ。だから、その時の僕の心境は“眠い”だったね(笑)。認められるってことはいいことだよ。ただ、その興奮もあまり長くは続かないけどね」
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