◆韓流◆今年の韓流ホラーはあのホラークイーン作　『人形霊』『霊』でゾゾーっと(2ページ目)

『霊-リョン-』（2004）[THE GHOST]

『21グラム』でも描かれたことだけど、心や記憶は人間の＜どこ＞に宿るのか？そして霊が魂のことであるのなら、魂は肉体にやどるのか、脳にやどるのか。韓流ホラーお得意のたっぷりドロドロの「血」地獄から一転、「水」の恐怖です。さて、本国韓国では、ホラー映画ヒットのバロメーターは、撮影中にいかに怪奇現象が多発するか？だそうで、この『霊-リョン-』は、撮影中に怪奇現象が多発しているんですって、危ないよ！ってことまで（詳しくは劇場のパンフレットに載っています）。

＜＜ある時から、記憶を失った女子大生ジウォン。彼女の周囲で連続する溺死事件。その被害者はすべてジウォンの高校の同級生だった。なぜ？＞＞

「もういいかい？」って、かくれんぼのフレーズは違うんだな～とか、オルゴールの音色は切ないけど美しいわ～なんて思いつつ、効果音にまんまと驚かされ…やっぱホラーは一人で見ちゃいかん！　あまり入りこまないように、ちょっと引いて見ることにしました。やや後方の座席から、周囲に人がいるんだ！（＝独りじゃない）と、確認しつつ。思わず『ギャー』と叫びたくても（って劇場で叫んだ事はありません、念のため）、叫べないのだ。そのぶん、ついつい握りしめた手に力がはいる。

冒頭にいっぱいいっぱい伏線があるにもかかわらず、見過ごしていました。あー南のバカバカ。ついつい恐怖度にばかり着目してしまい、『ウワッ！やられた』（≠だまされた意味）ってなり。その分楽しませてもらいました。あのラストなら続編も可能だと思うので『霊2-リョン2-』が製作されるか楽しみですぅ。ただ「ネタばれ」後なので、ストーリー展開が難しいかもしれないですね。それを超える力作！待っています。で、キム・ハヌルちゃんには出演して欲しい♪

女優陣が怖いのなんのって！ぷるぷる～。ホラーだからって、ただ大声出して叫べばいいってもんじゃない。「秘密」『彼女を信じないでください』などのイメージを一転させ、昨夏本国の韓国でホラー・クイーンを競ったミン・ジウォン役のキム・ハヌルさん。『マイ・ブラザー』「冬のソナタ」『大変な結婚』 『菊花の香り～世界でいちばん愛された人』でおなじみのオンマ（母）役のキム・ヘスクさんといった演技派が＜これぞ！真の恐怖＞という姿を見せてくれます。

鑑賞後にロビーでライター仲間を発見。『んーーもうちょっと早く気が付けばな～』、と一人で思いながら観たばかりの『霊-リョン-』についてあーだ！こーだ！と語り合うことに。←怖さを紛らわす意味もあり。お互いのコンポ（恐怖）ポイントを確認。

ホラーとは全然、関係ないけれど、女性として＜表情の大切さ＞を感じましたね。映画の中は、美女がいっぱいですが、一般人の場合、美女でなくとも表情美人になれるって。[2005/7/11]

『霊-リョン-』
[The GHOST]
2005年8月20日[土]～ 新宿ジョイシネマ3 にてロードショー
脚本・監督：キム・テギョン（監督デビュー作）　日本語字幕：全雪鈴
出演：キム・ハヌル、リュ・ジン、ナム・サンミ　ほか
2004年／韓国／1時間35分／ハピネット・ピクチャーズ、ツイン共同配給
公式サイト：http://www.ryon-movie.com/menu.html