映画/映画関連情報

『二重スパイ』(3ページ目)

6月7日公開『シュリ』『JSA』に続く南北分断の超大作、最終章。本国では公開週だけで30万人を動員。主演作は必ずヒットする、ハン・ソッキュと若手女優3本柱の一人、コ・ソヨンの豪華共演。

執筆者:南 樹里

★☆INDEX☆★【1】イントロダクション【2】来日会見【3】ストーリー&南の試写後の感想【4】キャスト&スタッフ『公式サイト』▼ストーリー
コ・ソヨン
北と南、もうどちらにも帰れない。国が死ねと言えば死ぬだけだと信じた男。北でも南でもない場所で愛に生きたいと願った女。過酷な歴史の宿命を負ったふたりの男女の行き着く先は… 偽装亡命1980年、冷戦下の東ベルリンを出国しようとした男を一発の銃弾が襲う。男は必死に追っ手をかわし西側へたどりつく。韓国人の情報員が手を差し出す。亡命者を装ったこの男、実は北朝鮮が送り込んだ工作員:イム・ビョンホ(ハン・ソッキュ)。指令「DJに接触せよ」東ベルリンの北朝鮮大使館に勤務していたビョンホに、偽装亡命の疑惑がかかり、国家安全企画部(安企部)で厳しい取調べを受ける。拷問に耐え抜き安企部のペク・スンチョル団長(チョン・ホジン)に身柄を預けられることになる。そして武装スパイの軍事訓練教官となり上層部の信頼を獲得し、二年後の1983年1月、ついに正式な安企部要員に採用される。まもなくして北からの最初の指令が下った。ラジオの音楽番組から流れてきた暗号「DJに接触せよ」に目の色を変える。 そのDJがスミ(コ・ソヨン)。恋人同士を装いながら何度か会ううちに、互いに好意を抱き始める。だが祖国の密命を帯びたスパイにとって、それは許されない恋であった。反逆者の烙印 北朝鮮の大物スパイ:青川江(チョンチョンガン)が捕まった。医師として26年も韓国内で活動していた彼は、スミにとっては父親代わりでもあった。北が彼の抹殺を命じた時、スミの心に迷いが生じる。ビョンホがソンを暗殺した後、今度は自分とビョンホが消されることは目に見えていた。スミが指令を伝えなかったため、ビョンホは不利な立場に立たされ、北側から一週間の猶予を通告される。その間に自らの忠誠を証明しなければならない。抹殺命令を伝えなかったスミを問い詰めるビョンホに「一緒に逃げて。北でも南でもないところへ」と言うのだった。決断後戻りはできない:医師と行動を共にしていた人物がスミであることを突き止めたペクは、ビョンホにも疑いの目を向け始めていた。 北と南の両方から疑いをかけられ窮地に追い込まれたビョンホは、僅かな残り時間の中でギリギリの選択を迫られる。「もう後戻りはできません」彼は一通の手紙を投函すると最後の賭けに出た。
▼南の試写後の感想スパイ同士のラブ・ストーリーというつもりで気軽に鑑賞しに行ったのですが立派な社会派・人間ドラマ。主人公の二人のラブラブな所は一切ないんです。愛情を抑え、国のために身を捧ぐ。なんと切ないのだろう。今だからこそ語られた真実。知られざるスパイの存在とその生活、活動、そして心。なんといってもビョンホは、賢い。ちゃんと先を見越している。大切なものを守ろうとしています。拷問シーンは、かなり堪えました。(ここからネタバレ、カーソルをあてれば読めます。ネタバレのイヤな方は避けてくださいね→)物語の最後には、二人でブラジルに亡命し、子供も授かるんです。ハッピーなのかな?と思わせてスパイの運命というものをこうなんだ!と。アパートのベランダでお腹をさするユン・スミ。眼下の広場にはあやし~車が停車している。ここで、あっ!殺害されちゃう!むごい。と思ったけど、違いました。(←ここまで)あたしったらなんて残酷なことを考えるんだろう?と思って反省してました。でも(ここから→)後日、原作本を読んだら、ピンポーン!やっぱりここで殺されちゃうのでした。(←ここまで)映画と原作本のエンディングが違うことはよくありますが(ここから→)車で家路をいそぐビョンホ。路肩で故障車が往生している。相手はアジア人ではないことから気を許したのか、親切心からか手を貸すビョンホ。ここでもあやしーぞ、逃げて!と思う。でもなかなかそんな雰囲気にはならないの。故障車の主もすっごく感謝している風で、なんだけど、最後の最後にその人(←“そいつ”は、と言いたい)は「イム・ビョンホ」と叫び、驚いたビョンホが振り向くと同時に銃が火を噴き、銃弾に倒れちゃうの。(←ここまで)鑑賞後に考えたのは、わたしも含めて、日本人で愛国心を持ち、また、日本人ということに誇りをもつ若者はどれだけいるのだろう??とか。あれがスパイであるゆえの宿命なんだろうか? この鑑賞後、スパイについてを知るべく、いろんな本を読んでいる。ちなみに今、読んでいるのは「スパイ 諜報戦争」経済界刊[2003年4月28日 東映試写室にて鑑賞]
二重スパイ
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます