ちゃらちゃらしたアイドル不在
博士:純粋のアイドル歌手が最近少ないですね。ステレオタイプの様なアイドルはジャニーズを残すのみですか。年に一回、家族で見る歌番組として、お父さんが「最近の曲はちゃらちゃらして解らない」と批判する余地がいわばアイドルだったのですが、今や批判したくてもその存在さえいなくなった印象。
先生:
二世代前のお茶の間のアイドル時代は終わり、女性アイドルの方は、ターゲット限定が今の標準ですからね。あと、最近のお父さんも、ほとんどアイドル通過している世代でしょうから、そのような文句は通じなくなっています。
博士:
世代交代で思い出したのは昔、F1ブームが終焉を迎えつつありそれに変わってサッカーが台頭し始めた頃、F1とサッカーのファンを集めて、その魅力を語り合うトーク番組があったのですが司会者、当時流行し始めた言葉を使ってこうF1ファンを紹介しました。
「それではF1のサポーターの皆さんに登場していただきましょう!!」
全員:
(気まずい空気)
博士:
(そんなことを意に介せず・・・)
年末年始番組は好景気のバブル期を経て大きく変貌します。70年代、アイドルはやはり崇高な存在でバラエティーなんかにはそう滅多には出ない。歌手がバカコントに参加するのは、年に一度、年末年始の特番か「新春かくし芸大会」の英語劇位でした。
ところが、好景気の80年代に入り、「みなさまのおかげです」「ひょうきん族」「今夜は最高」等々、毎週のプロパー番組内でかくし芸大会並みのコント劇を毎回出来るようになると、年末年始特番の意味合いが薄れて行きます。そしてバブル崩壊の混乱を経て、今やバラエティーは専門の芸人のみの独壇上となり、日ごろ見れないアイドルにときめく年末年始はもう無くなってしまいました。
研究生:
純粋なアイドル歌手が減ることで、お父さんが言うところの「ちゃらちゃらした歌」が少なくなってしまったのは本当に寂しい限りです。何を楽しむにしても、笑いどころやツッコミどころがあった方が面白さは倍増しますものね。
ハロプロ勢全滅といい、時代って本当に変わるものなんですねぇ。