不思議な感動を与えた映画

クリスマスも近づいて来たので、久しぶりにクリスマス・ソング特集をしましょう。信者(キリスト教ではなくYMO)の皆さんに喜んでもらえるように、通称「戦メリ」こと「戦場のメリークリスマス」特集です。「戦メリ」は言うまでもなく、大島渚監督による映画『戦場のメリークリスマス』の主題歌です。

amazon.co.jpにあるCDは、ジャケ写からリンクできます。(amazon.co.jpにない場合、海外のamazonや他の通販サイトへ)
戦場のメリークリスマスDVD
1983年に公開されたこの映画、必然的に僕も見に行きました。坂本龍一、David Bowieの抱き合うシーン、そしてビートたけしが「メリークリスマス、ミスターローレンス」とラスト言うシーンが脳裏に焼きつきました。言われてみるまで、気づかなかったですが、この映画には男優だけしか出ていないのです。役者としては決してこなれていない教授やビートたけしでしたが、自分の中で今まで体験しなかった不思議な感動を与えてくれた映画だったことは確かです。

映画について詳しくは戦場のメリークリスマスFAN同盟をごらんください。

また、フィギュアのミキティーこと安藤美姫選手がこの曲をショートプログラムで使っていた事でも知られ、フィギュア・スケートのアルバムにも収録されています。その時の彼女の衣装は、赤と緑のクリスマス・カラーだったらしいです(見ていない)。

では、問題です。

Q:YMOのメンバーが作った曲で一番多くのカヴァーがなされた曲はなんでしょう?

A:「戦場のメリークリスマス」だと思います。

今回、僕が確認しただけでも、44曲あります(カヴァー・アーティスト毎に番号を振りました)。YMOというよりも日本人が作った曲としても突出したカヴァー数を世界に誇っています。どうしてでしょう?

戦場のメリークリスマス
●普遍的に素晴らしい東洋的旋律のスタンダードである。「戦メリ」は当時めちゃくちゃに売れたわけではないです。シングルとしてはチャートインせず、アルバム『戦場のメリークリスマス』としてオリコン最高位が8位、13万9000枚。サントラ・アルバムとしては大ヒットの部類ですが、それ以上に売れた曲はいっぱいあります。流行歌としてよりもやはり風化しない曲としての力でしょう。

●クリスマス曲である。クリスマス曲はクリスマス・カヴァー・アルバムというのが存在するように、カヴァーされやすい。「戦メリ」はクリスマス曲としては異端です。別にお祝い気分でもないし、色恋がテーマでもないし。しかも「戦メリ」はクリスマス限定でもないので、クリスマス以外の用途でもカヴァーされやすいこうもりのような存在。

●インストである。多くのカヴァーは一つの楽器に長けた演奏者によるものです。彼らがカヴァーするにあたって、インストというのは大変好都合です。

●世界的に知名度がある。映画も世界公開され、サントラも世界発売、世界の坂本として知られ、日本人の作った曲としては異例の知名度により海外のアーティストによるカヴァーも多い。

数には入れていませんが、サントラで使われたオリジナル以外にも、教授自身が「Piano Solo」や『/04』でのゆるみ系ピアノ・カヴァー、それに複数のライヴ・ヴァージョンをやっています。