テクノポップ/フューチャーポップ

Perfume対談~ビジネスモデル研究(8ページ目)

今回は、結構真面目にPerfumeのビジネスモデルを研究したいと思います。博士も意外と真面目です。つまり、Perfumeはこだわりのあるラーメン屋であるべし。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

ブランド・ロイヤリティ

博士:
それでも廃れていくブランドは多いですよね。

先生:
はい。ブランド認知度と同じくらい重要なのが、ブランド・ロイヤリティです。TVや雑誌で紹介されたラーメン屋さんは認知度が上がって、一時的にお客さんが増えます。しかし、お客さんがリピーターになってくれないと一過性のブームとして終わります。酷い時には在庫を抱えたり、回収出来ない投資をしてしまい、多大な負債を抱える原因にさえもなります。

博士:
音楽界では一発屋というのがありますが、それでは駄目なのですね。

先生:
その通り! 100人の一見さんよりも10人の常連さんです。リピーターはつまりロイヤリティが高いのです。ブランド・スウィッチングという言葉がありますが、他のブランドに変えにくい状況を作ることが継続的成功の秘訣です。

博士:
どうしたらブランド・スウィッチングは防げるのですか?

先生:
先ずは、こだわりを持つことです。それはブランド自体がこだわりを持ち、消費者のこだわりとマッチさせることです。先ほど、認知のところで述べた差別化がちゃんと出来ていないと駄目です。時々、それを消費者に媚びると考える人がいますが、それは違います。多くの場合、消費者はただ満足したいのではなく、サプライズを求めているのです。これはとても微妙なバランスです。一度、ブレイクしたブランドはそれによって一つの期待というのを背負います。それが重なると、伝統ともなるわけです。しかし、同時にブランド自体が陳腐化してしまう原因にもなります。特に動きの激しいカテゴリーでは。Perfumeがいる業界というのは正にその頂点にいると言えましょう。
  • 前のページへ
  • 1
  • 7
  • 8
  • 9
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます