テクノポップ/フューチャーポップ

Perfume対談~ビジネスモデル研究(6ページ目)

今回は、結構真面目にPerfumeのビジネスモデルを研究したいと思います。博士も意外と真面目です。つまり、Perfumeはこだわりのあるラーメン屋であるべし。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

ブランド認知

博士:
強いブランド・エクィティを作るにはどうしたらいいのですか?

先生:
まずは認知度ですね。いくらいいブランドでも認知されないと買うことはないですからね。認知度を上げるのは簡単そうで、大変難しいです。しかも、単に認知度を上げるだけでは駄目です。ひとつの商品カテゴリーという中で、消費者のこだわりのブランドにならなくてはいけないのです。先ずはラーメン屋やJ-POPといったカテゴリーで芳香軒もPerfumeもちゃんと差別化がされていないと、多くのブランドの中で選択肢とならないのです。

博士:
ラーメン屋もJ-POPもいっぱいありますから、目立つの大変ですね。

先生:
当然、メディアを使った宣伝というのが考えられるのですが、それにはお金がかかるのです。あまり宣伝費がなかった芳香軒やPerfumeは、地道な努力でそれらを体験した人からの情報発信で認知度を上げていったわけです。インターネットというのは、お金のかからないメディアとして大変有効な手段です。

博士:
誰に情報発信すればいいのでしょう?

先生:
博士、とてもいい質問です。冴えていますね。ラーメン屋さんもPerfumeも全ての人たちを対象するのでは、効率が悪すぎます。ここで必要なのがターゲットという考え方です。ブランド戦略を組む上で最初に考えるべきことはターゲットです。

ラーメン屋さんならどんな人に芳香軒でラーメンを食べ、Perfumeならどんな人に聴いて欲しいか、ちゃんとイメージできないといけないのです。多くの場合、ブランドは皆に好かれる必要なないのです。それよりもターゲットと考えられる人たちにすごく愛される事の方が重要です。ブランドの持つ個性とターゲットの一致ということをちゃんと考えましょう。ただ、ターゲットというのはブランドが成長していく過程で変わっていくこともあるので、注意が必要です。Perfumeの場合、アイドルファンだけでなく、アーティストや音楽マニアに好意的に受け入れられたのが、いい方向にファン層を拡大できた要因とも言えましょう。
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