テクノポップ/海外のテクノポップ

ノルウェーの歌姫~アニーちゃんへ捧ぐ(3ページ目)

ロイクソップから辿って、ノルウェーの歌姫を発掘したいと思います。アネリ・ドレッカー、アニーちゃん(涙なしで語れない悲劇)、ケイト・ハヴネヴィック、ベルティーンまで。

四方 宏明

四方 宏明

テクノポップ ガイド

テクノポップを中心としたレコード蒐集癖からPOP ACADEMYを1997年に設立。2016年に『共産テクノ ソ連編』を出版。さらに、プロダクトリサーチャーとして、商品、サービス、教育にわたる幅広い業種において開発コンサルティングに従事。Twitter(hiroaki4kata)も随時更新。

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アニーちゃんの悲劇

Anniemal
アニーちゃんの本名はAnne Lilia Berge-Strand。彼女のデビューは意外と古く、1999年のシングル『The Greatest Hit』です。ちなみに生年月日は、1978年11月21日であります。この曲はマドンナの「Everyday」をサンプリングしており、彼女のボーイフレンドであったErotことTore Andreas Kroknesと作り上げた作品です。Erotは「Song For Annie」なんていう曲(『Wall Of Sound Presents Telle』に収録)を作っているくらいなので、かなり惚れこんでいたんでしょう。

信じられない事に、2001年に彼のボーイフレンドは心臓病で弱冠23歳の若さで他界し、アニーちゃんは失意のどん底に陥るのです。しかしながら、彼女はアルバムを作る事が私の使命だとばかりに、立ち直り、ブリちゃんやペット・ショップ・ボーイズからの仕事も断ったロイクソップも協力し、『Anniemal』(2004年)を完成させたのです。繰り返して言っていますが、これは今のところ21世紀のフィーメール・シンガー:テクノポップ部門としてはベスト・アルバムです。Tom Tom Club風ディスコ・トラック「Chewing Gum」や胸キュン・バラード「Heartbeat」など、ステ曲なしの作品です。一見小悪魔なアニーちゃんにこんな悲劇があったとは・・・それを乗り越えたアニーちゃんをますます好きになりました。

では、アニーちゃんのシングル・ジャケを展示します。こうして眺めると、アニーちゃんは絶世の美女という訳ではない。しかし、女優のロザンナ・アークウェットなんかに通じるコケティッシュな魅力溢れるチャーミングなタイプです。
Heartbeat
Heartbeat
Chewing Gum(12インチ)


Crush(12インチ)
The Wedding(12インチ)
Always Too Late(12インチ)
Happy Without You Remixes(12インチ)


ANNIE(ANNIEMAL FM聴いてみよう!)
The Annieverse(間違いなくアニヲタの人がやっているファンサイト)
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