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ファンタズマゴリア(走馬灯幻灯師)(2ページ目)

通称、マゴリアことファンタズマゴリアは、総合芸術を目指す、ジャパニーズ・ゴシック・フューチャーポップ集団。第2弾ミニアルバム『Lycanthrope』を1月20日にリリース。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

ジャパニーズ・ゴス

BURST
――雑誌「BURST」の2003年3月号で、「TOKYO GOTH & Darkwave 06」にてクリスマスの渋谷の町を闊歩するファンタズマゴリアが紹介されていますが、どのような趣旨で行われた催しだったのでしょうか?

パレード
確か、紹介されていたのは12月のクリスマスパレードだったと思うのですが…。あの時のパレードのプロデュースが東京のロリータファッションブランド「危機裸裸商店」だったと思います。この場所でやってくれ(写真)と言われてやりました。当時、Genetさんから聞いた趣旨が「渋谷のクリスマスをジャックするぞ!」だったはずです。確かにジャックは出来ました(笑)。でも、京王の駅の中を通っていったので、警備員が大勢来て大変でした。。。

――日本のポジティヴ・パンク、そしてゴス・シーンを牽引してきたAUTO-MOD(82年~85年に布袋寅泰も在籍)がジュネさんが主催されるイヴェント「Tokyo Dark Castle」での出演を現在まで数回されていますが、どのようなきっかけで参加されたのでしょうか?

上記に書いてあるパレードの時に、「君たち上手いね~。今度うちのイベント出なよ!」と、Genetさんに言われたのがきっかけです。つまり、パレードが無ければ、誘われなければ、私たちはTokyo Dark Castleには出ることが無かった訳でして。今でもGenetさんと危機裸裸商店さんには頭が上がりません…。

――2004年6月5日に上屋劇場で、同じくジュネさんが主催された神戸初の記念的ゴス・イヴェント「Kobe Underground Festival 2004」で、最初のライヴを見せていただいたのですが、ヴァイオリンとギターというユニークな構成で支えるフロントのフォトジェニックな3人の女性ヴォーカルは、その存在自体がアートでした。「愛の嵐」のシャーロット・ランプリングを思わせる女将校、ボブカットのキュート女兵士、ブロンディーのデボラ・ハリー風女兵士は、妖しくも美しいサウンドと完全に同化していました。ファンタズマゴリアの舞台での表現のテーマというのは何か一貫したものがるのでしょうか?

この時の舞台では「Soldier」という曲をメインに考えてましたので、軍服風の衣装で統一しましたが、基本的に他の舞台でも演奏する曲をテーマにして衣装を決めています。スイスツアーでは前半と後半の曲調を分けてライブ中に衣装チェンジを行いました。

――実は、ゴスのイヴェントに行くのは、最初ちょっと敷居が高かったんです。でも、この二つのイヴェントに行って、いろいろな発見あり、楽しめるイヴェントなのだと実感しました。ゴス系のイヴェントに出演するアーティストも、サウンド的にはかなり幅が広いですね。いわゆる、ニューウェイヴ~ポジティヴ・パンク的なもの、かなりポップでエレクトロポップ的なもの、ユーロビート、そしてトランス的なものまで。ある意味、ファンタズマゴリアは孤高の存在ですが、どのような音楽からの影響が強いのでしょうか?

コンポーザーが2人いまして、私はゴス的な感覚をスロバキアの「Devil Doll」から影響を受けています。そして、もう一人のコンポーザー・カラスは「Dream theater」や「Royal hunt」などのプログレ系から影響を受けています。最近は「E-NOMINE」を手本にしています。

――また、観客のファッションというのも、いわゆる、人によっては、アーティスト以上に表現力を持っていて、楽しめますね。ゴスと言っても、イメージしやすい悪魔的なもの、パンクの入ったもの、ボンデージ系、ロリータ系、和風ゴスなど様々ですね。ファンタズマゴリアのファッションに対する考え方は?

舞台では観客は私たちの外観(衣装やメイクの他、表情なども含めて)を通して歌の世界を感じてくれているんだと思います。なので男陣は出来るだけ世界観を壊さないような格好を心がけているつもりです。舞台以外でもファッションは言葉以上の効果を持つ自己表現だと思います。お客さん一人一人が自分の世界観を大切にして楽しんでいるようでいいと思いますよ。そういう意味以外にもイベントなどでお客さんが着飾って観に来てくれると純粋にうれしいです(笑)。
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