テクノポップ/海外のテクノポップ

プロデューサー列伝(D・モーション編)~Part 2 GANGWAYの軌跡(2ページ目)

デヴィッド・モーションがプロデュースしたアーティストの中でも、珠玉のエレアコ・ポップを生み出した北欧の楽天家、ギャングウェイの軌跡を辿ります。高嶋政宏も登場。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

エレポップ移行期GANGWAY

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『Sitting In The Park (Again!)』(1988年) [3rd]
01. My Girl And Me [2nd]
02. Sitting In The Park [2nd]
03. The Loneliest Being [1st]
04. Here's My House [new]
05. Out On The Rebound From Love [new]
06. Violence, Easter, And Christmas [1st]
07. The Party's Over [2nd]
08. Do You Remember ? [2nd]
09. This Can't Be Love [2nd]
10. Yesterday, When I Was Drunk [2nd]


「ギター・ポップ・ジャンボリー」という本も出たオムニバス企画がありましたが、その企画からの念願の再発として、リマスターされた、ギャングウェイの捨て曲なしの最高傑作と断言するアルバム。それまでのデンマークでのインディー・リリースでの2枚から選んだ曲をデヴィッド・モーションが料理し、ネオアコからエレアコへとより分厚いサウンドとして再録音。単純にエレクトロニックになったから良くなったと言うわけではなく、デヴィッド・モーションは、ギャングウェイのポップ・ソングとしての魅力をサウンド的抑揚を持たせることにより最大限に引き出したんだと思う。転調しまくりの胸キュン・ポップ「My Girl And Me」なんかを聴いていると特にそう思います。ネオアコ時代のサウンドも、決して否定するわけではなく。ややこしい事に、セカンドとサードが同じタイトルになってしまう故、正式名ではないが、セカンドは「early version」、このサードは「Again!」として判別されている。

『The Quiet Boy Ate The Whole Cake』 (1991年) [4th]
01. Biology
02. Strawberry Coat
03. Going Away
04. Sisters In Legs
05. Believe In Me
06. Go Go Go
07. Goodbye And Goodnight
08. Don't Ask Yourself
09. Biology (Reprise)
10. Buck
11. Thermometer Song


デヴィッド・モーションのプロデュースで、前作でのエレアコ路線を踏襲していますが、全体的によりムーディー。海外の掲示板で見たのですが、ペット・ショップ・ボーイズのニール・テナントは、このアルバムをレコード店で買ったのを目撃されている。どうやら、彼はギャングウェイが好きみたいです。ニール・テナントは、「Smash Hits」の音楽ライターをしていただけあって、ちゃんと他のミュージシャンのレコードも買うんでしょう。基本的に、自分以外のレコードをちゃんと買って聴くミュージシャンは、好きです。このアルバムで一番好きなのは、「Going Away」(なんだか絶望的な歌詞)と「Believe In Me」(出だしがとてもレッド・ボックス)。

『The Quiet Edit+』(1992年) [5th]
01. Don't Ask Yourself (Soundman's Solitaire) [4th]
02. Out On The Rebound From Love
03. Going Away (Yell More Rugby) [4th]
04. Paris, Mexico [2nd bonus]
05. Don't Ask Yourself (Re Oldish) [4th]
06. Can You Believe This? [1st bonus]
07. Going Away (The Maestro Mix) [4th]
08. Going Away (TV Mix for Weather Forecast) [4th]
09. Once Bitten Twice Shy [1st/2nd bonus]
10. Don't Ask Yourself (The Walrus Meet The Jellyfish In September Sea) [4th]
11. Biology (D-12 A-24 D-24 D-32 D-48) [4th]


6枚目と呼ぶべきか難しいが、日本でのギャングウェイ・ファンを増やすことに多大なる貢献をした東京のHammerレーベルによる日本特別企画盤。『The Quiet Boy Ate The Whole Cake』からの曲のネオアコ・ヴァージョンと初期のレア・トラックを組み合わせている、ファンにはうれしい内容。萩田光雄をはじめとした日本人スタッフがストリングス・アレンジを手がけています。3000枚限定発売で、このCDをWEB上で紹介している人は、自分の通し番号を自慢しています。ちなみに僕のは1501番(もっとちょっとキリ番、惜しい!)。でも、3000番を超える番号もあるようで・・・
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