G.RINAさんのアルバム『サーカスの娘』に出会ったのは、全くの偶然。聴きこめば、聴きこむほどに摩訶不思議なアルバム。クラブ・ミュージックとかJ-ポップとかの境界を越えて、いろいろな音楽のエッセンスが詰まったアルバム、最近お目にかからない。さすが、音楽的郵便屋・・・リミックス・アルバムをドロップと聞きつけて、G.RINAさんに下北沢某所にてインタヴューをさせていただきました。
G.RINAとは?
高校時代から、G.RINAって呼ばれていたんですよ。英語なのですが珍しい苗字で、発音もしにくいらしくて。勝手に略されて、G.RINAなんです。G(ジー)とも呼ばれます。
サーカスの娘
――白状しますと、『サーカスの娘』のアルバムをセレクト系レコード店で見つけて、不思議なオーラが出ていたので、中身も知らずにジャケ買いしたんです。聴いてみると、「ほーら、直感を信じてよかった」と・・・結果、2003年に買った女性ヴォーカルのアルバムとしては、一番聴いたアルバムとなりました。一曲ごと、したためて丁寧に作りこんでるなーと。amazon.co.jpにあるCDは、ジャケ写からリンクできます。(amazon.co.jpにない場合、海外のamazonや他の通販サイトへ)
01. Rocket
02. No Reasonable Life
03. Your And My New Watch
04. Egommunication
05. Viva La Vida
06. 彗星
07. サーカスの娘[まな板の鯉Mix]
08. Self-Judgment
09. the Scene
10. Wandering Balloon
11. 退行催眠
12. 旅人たちへ
13. 雨の林道
14. the Scene [7" ver.]
15. サーカスの娘[Neon Lights Mix]
ありがとうございます。製作は6ヶ月くらいだったのですが、構想は音楽活動を始めてからずっとなので、足掛け数年かかっています。
――いい意味での裏切りがいっぱいでした。エレクトロニカで始まったと思いきや、ブリストルなトリップホップ感覚、エスニックな展開になったり、SADEなどを思わせるジャジーな側面、そしてとても良質なJ-POP的な側面もあり、器が広いなーと感心しました。あえて、自分の音楽をカテゴライズすれば、何なのでしょうか?
G-ポップです。
――ポップなんですね。
不特定多数の人たちに向けているという意味でのポピュラーのポップだとは思います。
母国語は日本語です。
――英語圏に住まれていた事はあるんですか?
住んではいなかったのですが、両親が英語を使っていたんで、身近にはあったんです。
――学校は?
学校も普通の日本の学校でした。
――特に、スペイン語で歌っている「Viva La Vida」を聴いて、言葉が分からないのですが、語感で表現が伝わるといいましょうか、これはスペイン語で歌われるべき曲なんだと勝手に納得しておりました。スペイン語はいつ習得されたんですか?
スペイン語は言葉の響きが音楽的に一番美しい言語だと、私は感じています。スペイン語は大学時代に勉強していました。今回は、曲を作った後に何語が相応しいかという考え方で選んだのです。
――という事は、曲が先に出来て、その後に詞を作ったのでしょうか?
詩は日常的に書いていたりするのですが、曲が先に出来てから、詩のノートを見て考えて、歌詞にしていきます。
――日本語で歌っている「彗星」・・・普段、J-POPしか聴かない人でも無理なく入っていける曲だと思います。エレクトロニカな宇多田ヒカル(笑)。
はぁ~(笑)。
――この辺は、割とポップである事を意識的に作られたのでしょうか?
あの曲だけ特別ポップにした、ということはないです。自分として自然に伝えたいことを伝えた曲だったのです。