「胸キュン」という言葉は、CMのコピーが元だと推定しますが、これは辞典に載ってもおかしくない日本語になりました。Google検索で約27,000件。漫画「胸キュン刑事」や松浦亜弥の「胸キュンピーチ!」にも使われています。確かに、「胸キュン」という言葉がぴったりな感情ってあります。ロング・ヴァケショーンはバグルズの「ラジオスターの悲劇」を始めカヴァーものが多いですが、「君に、胸キュン。」はアルバム『Summer Lovers』(1992年)に収録されています。 なお、カヴァー・アルバム『Nylon 100℃ 3rd Session 1979 O.S.T.』で「Technopolis」と「Rydeen」もカヴァーしてます。
アルファ傘下のSPINレーベルは、以前紹介しましたYMOトリビュート・アルバム『WHO'S YMO - 再日本製 -』や「In The '90s」などのシリーズのYMO関連のリミックス集などを数点リリースしています。SPINレーベルは、自称「国内外のアーティスト、プロデューサー、エンジニアのコラボレーションを図るダンス系レーベル」。そのSPINから出ているのが『YMO vs. The Human League』(1993年)です。
一応(マーク・ギャンブルによる)リミックスとされていますが、フィリップ・オーキーも歌っているのでカヴァーと呼んでいいでしょう。それも「君に、胸キュン。」を...出だしから日本語で「Kimi Ni Mune Kyun」って...後はフィリップ・オーキーによる英語詞で歌っています。高橋幸宏も悲しがっていたらしい。マイケル版の「Behind The Mask」もカヴァーも収録。
同じアルファからは、B・C・Gというジュリアナ・ボディコン集団がセクシー★ジャケ展に合格のシングル『This Is The Joy』で「君に、胸キュン。」をカヴァーしています。アルバム『Love & Joy』(1993年)に収録。
井上睦都実が、『グリーン・フィンガーズ』(1996年)というミニ・アルバムで「君に、胸キュン。」をカヴァーしてます。編曲は、元Films、TPOの岩崎工です。彼女のファースト・アルバム『恋は水色』(1992年)は小西康陽がらみですが、こちらもカフェで和んで聴けるちょいと洒落な渋谷系ガールポップ。現在も活動しているようです。
槇原敬之は、教授のサウンド・ストリートへのデモテープをC.M.C.というユニット名義で送っていた(デモ・テープ集『デモ・テープ1』には「HALF」という曲が収録)ので、このマイ・ルーツ的カヴァー・アルバム『Listen To The Music』(1998年)で「君に、胸キュン。」をカヴァーするのはごく自然の摂理でしょう。
まだ続く「胸キュン」カヴァー!