【セクシー度】★★
片瀬那奈のカイリー度の向上の鍵を握るのは、セクシー度ですね。プロモ・ヴィデオ「TELEPATHY」では、カイリー的な振り付け、そしてバック・ダンサーも2級サイバー風感覚でヘルメットなどを着用して、「Love At First Sight」のプロモの相似形なのですが、露出度に欠けビッチになれていないのが、残念です。また、カイリーの「Come Into My World」では、街を徘徊するカイリーが一人、二人、三人、四人と増殖します。さすがに「Babe」のプロモでは、片瀬那奈は増殖しませんでしたが、徘徊系ヴィデオとしての相似性を見出します。インリンの霊が片瀬那奈に乗り移ったら、カイリー度は間違いなくアップ、いやカイリーを超えることも可能です。
【ディスコ度】★★★★
初めて、「GALAXY」を聴いた時、「カイリーのカヴァー?」と僕は思いました。カイリーの「Can't Get You Out Of My Head」や「Come Into My World」などでは、「ラ・ラ・ラ」や「ナ・ナ・ナ」などのシンプルなフレーズが効果的に心理的なフックとして使われています。「GALAXY」の「ダン・ダン・ダン」や「TELEPHATHY」の「ラ・ラ・ラ」そして「Babe」(曲調は「Love At First Sight」)の「チュウ・チュウ・ベイベ」は、それと同様の効果をもたらしています。
調べてみると、「GALAXY」はMarcus Granberg & Patric Sarinというチームが作曲。このチームは、次のページで紹介するラトヴィアのLadybirdというこれまたラトヴィア製カイリー・ミノーグのような女の子に「Dangerous To Me」という異タイトル同曲を提供。こういう企画で書いている僕としては残念ながら、3枚目のシングル『Shine』では、カイリー路線は採用されませんでした。楽曲としての完成度も高く、PVの上原美佳も可愛いいのですが、★5つから4つへ落としました。
【リヴァイヴァル度】★★★
avexにしては珍しい80年代エレクトロポップ風味があります。リミックス曲についてはうまくまとまっていて(まとまり過ぎかも)及第点ですが、リヴァイヴァル的な要素はそれほど強くなく、「Babe(Huge remix)」「Shine(MAD FAD PAD MIX)」など2-ステップ中心で幅が無いのが残念です。「Babe」とか「GALAXY」は、リミックスでもっと遊べた可能性があります。ダニー・ミノーグの「Begin To Spin Me Around」のように。朝本浩文が作曲・編曲をしてアルバム収録の「Deep Forest」は、イギリスっぽさがあって今後の指針としていいと思います。
総括としては、よりビッチな片瀬那奈(ドラマでももっと意地悪な役とかにも挑戦して欲しい)、そして斬新なアレンジャーやリミキサーの起用によって更なる躍進も可能だと思います。
次はラトヴィア製カイリー。