「ザ☆ピ~ス」のイントロや、「LOVEマシーン」のサビの部分は、みんな元気よく口を開けていますが、LEDの上がり具合はグリーンゾーンの1/3。おそらく-8dB〜-12dBと言ったところです。これも、みなさんの御想像通りなのでしょう。
あと、意外とモニターからの回り込みが酷いようで、イントロや間奏の唄ってない時でも、曲に合わせてLEDが下1/4程度、恐らく-24dB位まで跳ね上がっています。きっと卓からセンド&リターンで、ノイズゲートを使用して切ってる、またはコンピュミックス機能で不用な時はどこかで下げてる、のかなと推測しますが、僕らインディーズバンドだと、こういう状態ではまず、ライヴもレコーディングもしんどいですね。
しかし、SMPTEに限らず、同期信号やオケを使用したライヴでは、生演奏から始まる曲の場合、イントロにクリックが必要です。ところが、クリックを使用した場合、モニターからマイクへの回りこみによほど注意しないと、PAからクリック信号が漏れてしまいます。(YMOの海賊版音源には、ヘッドホンから漏れたクリックを、ヘッドセットマイクが拾ってしまい、イントロが「キコココ、カコココ」と「BABY 恋にKNOCK OUT!」状態になってしまったヴァージョンがあります)。
モニターからこんなに回り込んでいる様では、クリックどころではないですね(この卓の後で回り込みを切ってるにしろ、VUメーターからはクリックの存在は確認できませんでしたから)。VUメーターのVo音量の件と合わせ、「ザ☆ピース」のイントロは・・・やっぱりそうですね。(今さら不粋ですが)。
ともあれ、娘。は、ミュージシャン系の人たちとは違い、相当マイクの感度を上げて居るようです。踊りながら歌うんだから、常に口元にマイクを保持している訳にもいかず、これは仕方ない事でしょう。それにしてもここまでモニターが回り込んだ各マイク(しかも12本もある!)を何とかしてしまうって、さすがプロのホール向けPA屋さんです、素晴らしいと思いました。
さて、9チャンネルから右、5〜8チャンネルはオケ出しの為に使われています。もうデタラメな推測ですが、スピーカーが高い位置、低い位置、あと、LとRと言うことで4本かな、と思います。
音響・映像関係に使われているPCは、Macのデスクトップ機が3台。これは予想通りですが、意外なのは3台ともディスプレイがCRTである部分です。売れないレーベルと売れないバンドをやりながら、液晶ディプレイの研究開発で糊口を凌いでいる私としては、この事実には断固納得できません。「キミタチ、速攻で、液晶モニタに買い替えて下さい!!」
さて、3台のPCのうち、音響関係に使用されているPCは2台。ところが、走っているソフトの画面が2台とも白黒です。少なくとも断言できるのは、「Cubase」や「Logic」と言った最新鋭のシーケンス&レコーディングソフトでは無い、と言うことです。白黒画面時代のMacの定番音楽ソフトと言えば、PerformerとVisionですが、これらのソフトに白黒表示でかつ、ハードディスクレコーディングに対応しているヴァージョンがあるかどうか、よく解りません。
実はこの頃の音楽ソフト事情には、とんと無知です。本当に残念です。で、2台の音響関連PCのうち、1台のPCには、シンセが繋がっています。おそらく、MCの時の効果音用&リハーサル時のサウンドチェック用でしょう(ハードディスクにサンプリングされた効果音をシンセからのMIDI信号でトリガーする)。
このシンセですが、観察した限りでは、どうも往年のローランドの銘機、JX-8P臭いです白黒画面のPCと言い、JX-8Pと言い、アップフロントは物持ちの良い会社ですね。そういや、今回、ミニモニ。は森高千里の「ロックンロール県庁所在地」(これも版権はアップフロント関係が所有のはず)のカヴァーしてたし。これも物持ちが良い例かな。もう一台のPCは両脇のプロジェクタ制御用。こちらは普通のVJソフトの様でした。