1981年11月21日という割と短い間隔でリリースされた『TECHNODELIC』。オリコン・チャートは4位止まりですが、同じくあまり売れなかった1981年5月にリリースのバグルズの『モダンレコーディングも冒険』と並ぶその後のシーンの突破口となったサンプラー・テクノのさきがけ的作品。
1曲目のビートリッシュな『PURE JAM』は、SKETCH SHOWがWIRE02とWILD SKETCH SHOWのライヴで披露してくれただけあって、『CUE』と並んで細野・高橋のご両人のお気に入りなんでしょう。イントロ聴くとジーンとしますもんね。何故か、日本ではされなかったのにスペインではこの『PURE JAM』はシングル・リリースされています。ジャケは引き続き奥村靫正。OMYが『TECHNO DE RUCK』(1997年)でもジャケ・カヴァーしています。
01. PURE JAM(ジャム)
02. NEUE TANZ(新舞踊)
03. STAIRES(階段)
04. SEOUL MUSIC(京城音楽)
05. LIGHT IN THE DARKNESS(灯)
06. TAISO(体操)
07. GRADATED GREY(灰色の段階)
08. KEY(手掛かり)
09. PROLOGUE(前奏)
10. EPILOGUE(後奏)
こちらのジャケは、YMOのメンバーの顔を見せたいレコード会社の意向を酌んだ初回プレス・ヴァージョン。
1982年2月21日にリリースされたシングル『体操』ですが、これは『TECHNODELIC』からの唯一のシングル・カット。この曲を会社(今どき、そんな事やっている所はほとんどないでしょうが)での朝の体操に使って欲しいものです。B面は『KEY』。
『Technodelic』からカヴァーされた曲はあまりありません。phatがアルバム『-色-[siki]』(2002年)で『体操』をカヴァーしています。フューチャー・ジャズやクラブ・ジャズといったジャンルになるんでしょうね。前半部だけ聴いていると、どこが『体操』?と思ったんですが、聴いているうちにだんだん『体操』になってきます。同じアルバムで、YMOがカヴァーした『Tighten Up!』のカヴァーもしています。
次は、『浮気なぼくら』からです。
【関連リンク】
◆『YMOの遺伝子~第3回』
◆『YMOの遺伝子~第2回』
◆『YMOの遺伝子~第1回』
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