えらいジャケですね。Mount Simsの『Ultra Sex』(2002年)もEmperor Nortonからリリースされており、ドイツではGigoloがリリースするようです。Matt(Mount) Simsはミルウォーキー出身の黒人らしき男性で、二人の怪しげなお姉ちゃんを引き連れているようです。ぶっといシンセ音を特徴としたエレクトロ・パンク的エレクトロクラッシュですが、妙にファンキーでソウルフルなところが持ち味と言えます。ある意味でプリンスに近いものがあります。
Emperor Nortonと業務提携をしていると思われるイギリスのレーベル、City Rockersというのがあります。「Brilliant Twisted Cosmic Pop Music」というのがコンセプトみたいです。FC Kahunaのデビュー・アルバム『Machine Says Yes』(2002年)はCity Rockersからリリースされています。Kahuna兄弟は元々ビッグビート系のDJだったのですが、タイトル曲である『Machine Says Yes』は、女性ヴォーカルをフィーチャーしたストレンジなエレクトロ・リヴィヴァル寄りの曲です。
このCity Rockersから出た2枚組オムニバス・アルバム『Futurism』(2002年)は、「The New Sound Of Electro Pop」のテーマの下、Emperor Norton、Gigoloなどのアーティストの曲(オリジナルまたはリミックス)がノンストップ・ミックスされています。
収録アーティストは:Felix Da Housecat / Tiga & Zyntherius / Dexter / Green Velvet / Tok Tok Vs Soffy / Rob Mello feat Cecile / S.K. / Ellen Allien / Golden Boy with Miss Kittin / Bolz Bolz / Louie Austen feat Peaches / Fat Truckers / Northern Lite / David Carretta / Ladytron / Peaches / Chicks On Speed / FC Kahuna / Adult. / Zombie Nation / Tim Buktu / Fischerspooner / Alpinestarsです。
第2弾オムニバス『Futurism 2』(2002年)も10月にリリースされています。収録アーティストは:The Parallax Corporation / C Dock / Coloursound / Le Tigre / Chicks On Speed / Riot Society / Freaks / Matti Oiling / Leroy Hanghofer / Kiki / Slam / Arthur Argent / And The Lefthanded / Seelenluft / Lid & Khan / Daniel Diamond / Kotai / Free Form 5 / Crème de Menthe / Felix Da Housecat / Xlover / Ascii Disko / Martini Bros / Josh Wink / Taylor Savvy / Sourmash / Dot Allison / Staticです。こうして見ると、マイナーもしくは新しいアーティストが多いようで、他のオムニバスとの被りも少ないのがうれしいです。
『City Rockers Singles 1-23』(2003年)は、City Rockersの12インチ・シングルを集めた2枚組コンピレーション。Flex Da Housecatなどのエレクトロクラッシュ系も多いですが、RubberneckとかはR&Bで意外。他のコンピと重なる部分もありますが、ここでしか聴けないヴァージョンとかもありますので、価値はあると思います。Tiga & Zyntheriusの「Blue Sunglasses」とは「Blue Monday」と「Sunglasses At Night」の合体ミックスです。合体ミックスは、カイリー以降ブームになるかも。
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