うまく繋がりましたが、Human Leagueへのトリビュート・アルバム『Reproductions』(2001年)があります。Marchレコードがオリジナルで、日本盤はP-Vineからリリースされました。このアルバムで、『Open Your Heart』のスピード感のあるサイバー・エレクトロなカヴァーをしているのがLadytronです。
彼らは、イギリス人らしきDaniel Hunt 、中国系のReuben Wu、Helena Marnie とMira Aroyo(ブルガリア出身)からなるリヴァプールの4人組ですが、このLadytron、よく調べてみると、1999年に京都のBambiniというインディー・レーベルからアルバム『Miss Black And Her Friends』をリリースしています。
上のアルバムの曲は、1曲を除いて全てEmperor Nortonからリリースされた実質的ファースト・アルバム『604』(2001年)に収録されています。Ladytronは、Roxy Musicの曲名(アルバム名でもある)が由来のようですが、このLadytronは侮れません。
クラフトワークがさらにポップになったガール・ヴォーカルのエレクトロクラッシュ。エレポップの陳腐化を克服した進化したエレポップです。エレクトロクラッシュのブームが終わっても、生き残って欲しいバンドです。クラフトワークの『The Model』を解体・再構築した秀逸なパロディー曲『He Took Her To A Movie』やシングルにもなっているエレクトロディスコ・キラー・チューン『Playgirls』など、聴き所満載です。
Ladytronの最新アルバム『Light & Magic』(2002年)も文句の付けようのない、エレクトロかつクールでポップな仕上がりとないっています。ダークですが、それはゴシックのダークさではなく、プロパガンダのようなダークさです。2曲目の『Seventeen』は11月にシングル・カットの予定ですが、よく聴いてみると、17歳の女の子のことを歌ったウィスパー系ロリータ・ポップ。2003年6月に日本盤がジャケ違い、ボーナストラック追加でリリース。
Ladytronはリミキサーとしても、Soulwaxの『Conversation Intercom』、Halyley's Cakeの『You do Voodoo』、Apoptygma Berzerkの『Until The End Of The World』、Kings Of Conveinenceの『Little Kids』で秀逸なリミックス仕事をしています。