J-POP/J-POP関連情報

12年ぶりに観たLIVE 東京ローカル・ホンク(2ページ目)

CDは買っていたけどLIVEは12年前に観たきりだったのが東京ローカル・ホンク。新作発売ということでスタッフの方からいただいたメールを期にLIVEに行ったら、1曲目で魅せられてしまいました。

執筆者:常木 晴亮

そして2005年5月、私は見慣れない名前のグループのCDが渋谷タワーレコードのJ-POPコーナーで大きく取りあげられているのを目にします。

語り継がれるべき傑作 『東京ローカル・ホンク』

東京ローカル・ホンク
『東京ローカル・ホンク』
製作期間はなんと4年。LIVEとはまた別の魅力を反映させることに成功した2nd.
そのグループの名前は東京ローカル・ホンク。「久保田麻琴プロデュース!」というキャッチに惹かれて試聴機のヘッドホンを耳にあてつつキャプションを読んでいくと、そこには"元うずまき"と書いてあります。

ここで1964~67年生まれの4人組、東京ローカル・ホンク(以下ホンク)のメンバーを紹介しておきましょう。

ヴォーカルとギター、全ての作曲を手掛けているのが木下弦二(きのした げんじ)。ギターとコーラス:井上文貴(いのうえ ふみたか)、ベースとコーラス:新井健太(あらい けんた)、ドラムとコーラス:田中邦雄(たなか くにお)。

オフィシャル・サイトのプロフィール・ページをご覧いただければ、私が「いい年といい顔をした~」という紹介文を付けてガイド・サイトINDEXに載せている気持ちが、きっとわかっていただけると思います。

「まだ活動してたんだ。しかも今度は麻琴さんのお墨付きか!」という感慨と共に聴き始めたヘッドホンが、どうにもはずせなくなってしまった。

再録音で収録された「カミナリ」は、これがひとつの完成形といえる仕上がり。むしろ『ヒコーキのうた』ヴァージョンの方が奇をてらったように聴こえます。まぁ、あのオナカムズムズ感も捨てがたいものがあるのですが。

久保田麻琴のプロデュース・ワークは夕焼け楽団やSandii & The SunsetzというよりはBlue Asia(関連記事はコチラ)以降の、といいたくなるもの。バンドが出す音とのせめぎあいや融合が曲の端々で感じられます。

電気的なDUB処理が あくまでもアーシーなホンクの演奏にかけられた「ブラック里帰り」(しかも歌われているのはいい年をしてバンド・マンを続けている男の里帰りの模様だ)をはじめ、小さな音やエコーにただならない仕掛けがあるので、良いヘッドホンもしくは大音量で聴くとクラクラする事請け合い。

もしも2000年以降の「日本のロック史」が語られる機会があるなら、このアルバムは絶対忘れてはならない。そんな「傑作」です。

→次のページ は 「12年ぶりに観たLIVE」
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます