3/4 J-POP 「転職成功」アーティスト BEST 5 [J-POP] All About

俳優、ニュース・キャスターへ
「燃え尽きて転職、そこでも成功した男」うじきつよし

子供ばんど『WE LOVE 子供ばんど』
「サマータイム・ブルース」の他「のら猫」、「キャプテンキッド」等代表曲を多数収録したデビュー・アルバム（1980）。

2005年のNHK大河ドラマ『義経』での駿河次郎役や、テレビ朝日系『サンデープロジェクト』のメインキャスター等メジャーかつ堅い活動で知られるうじきつよしは、子供ばんどという名のロック・バンドのヴォーカリスト兼ギタリストでした。

JICKというニックネームで呼ばれていたうじきつよしが、カーリーヘアにミニギター、頭にアンプを載せたヘルメットをかぶって演奏。ロック・バンドはストイックなものが主流だった当時、子供ばんどはLIVEを観た事のない人の殆どから色物だと思われてしまいました。

モップスで有名な「たどりついたらいつも雨ふり」を氷室京介より先にカヴァーしたのも、Eddie Cochranの「Summertime Blues」を憂歌団より、RCサクセションより、ウルフルズより先に日本語で聴かせたのも、このバンドでした（しかも2曲共シングル・カットしています）。今思うと結構骨太というか、昔かたぎなグループだったのですね。当時はそんな事を思いもしませんでしたが。

ハード・ロックなサウンドに楽しい歌詞が載るというスタイルは、その後の爆風スランプや聖飢魔II、SEX MACHINEGUNS辺りに継承されていくことになります。

バンド活動を休止したのは「燃え尽きたから」。休止後、ギターを手にしたところを全く見せないのは、バンドへの「思いの強さの裏返し」なのではないでしょうか。

うじき以外のメンバーは（遠藤賢司バンドでも知られる）ベーシスト湯川トーベンを筆頭に今でも音楽活動を続けているので、「いつかは再結成を」と願ってしまうのは、私だけではないはずです。

劇団主宰者、TVドラマ脚本/演出家へ
「やりたい事をやり続けた男」ケラリーノ・サンドロヴィッチ

有頂天『ピース』
メジャー・デビューした途端に変にこぢんまりして魅力半減してしまうアーティストが多かった中、このようなアルバムを出した有頂天はやはりひと味違っていたと言わざるをえない。

オンエア中のテレビ朝日系ドラマ『時効警察』で脚本・演出にクレジットされているケラリーノ・サンドロヴィッチ。元々はケラという名で有頂天というバンドのヴォーカリストでした。

まずは、その有頂天や周辺のミュージシャンの作品を発売する為にインディーズ・レーベル「ナゴムレコード」を立ち上げ。これが1982年の事です。そしてバンド活動をしつつレーベル運営。飽きたらず演劇集団「劇団健康」を1985年に旗揚げ。これらの活動は名称等を変化させつつも今に至ります。

音楽活動から演劇活動へと比重を移しつつも、「やりたい事をやり続けた男」と呼ぶにふさわしいでしょう。

「劇団健康」はその後「ナイロン100℃」に発展。「ポケットモンスター」のニャース声優こと犬山イヌコや、ナゴムからデビューのパンクバンド「ばちかぶり」を経て俳優に転身、プロジェクトXのナレーターとしても知られる田口トモロヲ、グループ魂のドラマーとして紅白にも出場した三宅弘城らを輩出することになります。

ずっと変わらないナンセンスな持ち味を、社会が受け入れるようになったと言う事なのでしょうか。サブカルがメインストリームになった時代とはいえ、ケラリーノ・サンドロヴィッチとその周辺のアーティスト達の躍進は、当時のマイナー感あふれる活動ぶりを知る者にとって、にわかには信じがたいものがあります。

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週刊アスキー
この記事のダイジェストが掲載されているのは、2月21日(火)発売の3/7号です。
テイクイット・エージェンシー
ユースケ・サンタマリア、篠原ともえ他所属のプロダクション。
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子供ばんどファンのページ
以外と多い（失礼！）子供ばんどのファン・サイトの中で、情報充実度の高さを誇るのがこちら。うじきつよし本人に雑誌で紹介されたこともあるそうです。
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